患者さんや利用者さん達が一様に口にする言葉。
「家に帰りたい」
特殊な環境の方を除いて、基本的には誰しもそう思いますよね。
病院や施設の集団生活、スケジュール管理にストレスが溜まるのは当然。
私の働く施設ではADLがフリーの方以外は、離床時間も長いし嚥下の問題でおやつも食べられない方が多い。
個室料金を払えない方は、必然的に4人部屋なのでトラブルも頻繁に起こります![]()
そりゃイライラするよ。
浅眠や頻尿の方が多いので、夜中は交代でゴソゴソ。
夜中いびきが酷い方や認知で大声をあげる方がいる。
ご飯やおやつは好きな物を自由に食べられない。
寝る時間も起きる時間も管理される。
そして見ていて思うのが、
認知がない入所者さん・患者さんの方が精神的にしんどそう。
現状を認識できる能力が高い方にはしんどい生活かもしれません。
入所者さん達は生活している中で嫌なことが沢山あるでしょうが、我慢してくれています。
ユニット型のサ高住や有料になると、もっと自由度が高いのかな?
結局老後の生活はお金で解決できる部分は大きいですね![]()
そんな中、私が見ていて良いなーと思うのは、認知症の利用者、女性AさんBさんコンビ。
微笑ましい![]()
そして身の上話などをしながら、1日をかけて仲良くなって行きます。
2人とも夕方には自宅に帰る気なのですが、
「今日は遅いし食事を食べて泊まって行ってはどうですか?」
と提案すると、
Aさん「そうしようかな。Bさんどうする?」
Bさん「折角だしご飯いただいて、明日に帰りましょう」
Aさん「じゃあ私もそうします」
と、毎回納得してくださいます。
は〜かわい…
AさんBさんは職員の間でも憧れの認知症。
認知症になるならこんな風になれたら幸せだなーと思います![]()
ちなみに私の母の場合。
認知症になる前は
「介護が必要になったら施設に入れてちょうだい。
家にいてあなた達に迷惑をかけるのは嫌
」
と常々話していました。
実際のところ、認知症になり自分に介護が必要であるという自覚もなくなり![]()
結果的に現在は施設にいますが、施設入所をしているということを自分ではわかっていません。
AさんBさんと同タイプ。
ちょっと入院しているから、身体が落ち着いたら帰ろうかしらねー
という認識みたい。
帰りたいと本人に訴えられると、本人だけでなく家族は本当に辛いです。
帰宅願望は当然の反応。
でも自宅介護も限界があります。
介護疲れで共倒れしては元も子もない。
家に帰るのは難しくても、施設で少しでも快適に過ごせるように関わっていけたらなーと思います。
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