土曜日に小名木川物語の端役として監督に花束を贈呈してきたばかりの江戸深川資料館で偶然にも翌日に友人が仕事をするということだったので、日曜日は共に吉増剛造ワークショップに参加してきました。

深川ポラワークショップは今休館中の東京都現代美術館の10人限定のイベントで、とても貴重な体験ができました。
準備で早く来られた剛造さんと公園でばったり会えてMOT学芸員から小名木川物語の麻乃ちゃんこと聞いていたよ、など暫し歓談できて感激。
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吉増剛造氏の詩作品としてのポラロイド写真は1999年からの活動が顕著で、昨夏にはNADiff Galleryで個展も開催。吉増氏はポラロイドの大きなシャッター音やフィルムのツルツルした手触りに触発されて推敲せずに言葉を書き付けて行くという作業をされてきました。
今回のワークショップは、その再現のみならず継承という意味合いがあるようで、剛造さんの手書きコピーの用紙にもそのことが書かれていました。
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対象を決めて、予め風景などを焼き付けておいた透明なシートをそれぞれが選んで差し込み、奄美の宝貝、ミニライトなどを使用して、対象を選んで設置して無心になった時にアイマスクをつけて撮るというものでした。
会場には剛造さんとMOT学芸員が用意したフランス製のマス目のメモ、クレパス、カラーペンなどがあり、メモに写真を貼ってから人にも自分にも見えないようにどんどん書いていきます。
剛造さんから「麻乃ちゃん、俳句作っちゃダメよ。」と優しく声をかけられ、かといって詩を書くのは久しぶりだなどなど邪念が。
外で撮影された方が多い中、深川図書館の司書の方が提供してくださった資料室で私はパチリ。
昨日の小名木川物語のイメージや深川の新聞、「深川福々」の剛造さんのインタビューが頭に残っており、川や声ノマ展の映画の中の剛造さんが訪ねて行かれた海などフラッシュバックのように過ぎりました。それで私は岡田史乃の私家本『わたしはロッテではない』ばりにルールールールーなどとたくさん書きました。

終えてから学芸員の方々の(カニエナハさんも来られていました)ご尽力でスキャンしてプロジェクターからスクリーンに、それを最後は冊子にしてお土産で持ち帰りました。

前に出て、剛造さんが私の亡父、岡田隆彦と親友であったことや、その麻乃ちゃんがこんな大きくなって素晴らしい俳句を詠む俳人になっていて驚いたこと(褒めすぎです)など紹介してくださいました。始終、うわー、きゃーと穏やかな声で作品についても感嘆してくださり幸せでした。両親は私の活動については常に厳しく、ほとんど肯定してもらったことがないのでこの瞬間に今までの欠乏感が満たされて行くようでした。
そして、その日2月26日は実は父、岡田隆彦の命日で20年目にあたりました。
私と友人は剛造さんから握手を求められて、まるで父が優しくなって剛造さんの掌に宿っているかのような至福の時となりました。
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東京マラソンが開催されていた深川と、何度行っても食べそびれていた深川丼。
お土産に浅蜊と公魚の佃煮を買って、吉増剛造すんの土産話と共に月曜日の今日、母のケアマンションに持参しました。
最近人間嫌いの母は来月に赤坂に帰ることばかり話します。夫が来月末に心臓の大きな手術をするので(今は通勤もできてます)外泊にしてもらって、夫の手術が終わって落ち着いてから赤坂の完全復帰をさせようと思っています。

篠180号〆切は3月5日必着です。
朝霞句会  3月7日(火)南朝霞公民館午後1時半
六本木句会 3月18(土)久國神社内谷箪会館午後1時(終えてから短時間校正作業があります。)
よろしくお願い致します。

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