2010年7月9日、2010年7月10日の2日間に渡り、3公演興行された鳥居みゆきさんの単独ライブに行ってきました。
まだあの世界の感覚が残っているうちに、感じたことを書こうと思います。
レポではないけどネタバレ要素はかなりありますから、DVDを楽しみにしている方は読まない方がいいです。
そうでない人も、万が一不快に思ったらすぐに読むのをやめてください。
思いついたことを適当に書いているので、必ずしもライブの順序通りじゃないです。
最初は限定記事にしようかと思ったんですが、ライブでお話しした人々の中に「ネタバレ大好き」という奇特な方がいたので(笑)、そういう方々のために公開記事にしてみます。
(事前に公開されていた右のデザインとは別撮りのポスター。凝ってますね)
最初の映像がタクシーだったので霊柩車じゃないのね、と思いましたが、車から出てくるっていう符号は活かされてるのかなと感じました。
とりあえず、おとべの顔のドアップとか怖い。モノクロ映像の陰影が怖い(笑)。
「呪い殺してくれるわー!」で始まるタイトルコールのカッコいいこと。
残った左目と音楽がイカす。鳥肌が立ちました。
よく聞くと歌ってる(というかハミングしてる)女性の声が鳥居さんぽかった。気のせいかも…。
昨日映像ディレクターの住田さんに聞いたら「ふふふ、、イロイロ想像して頂けると嬉しいです。」とのこと。
https://twitter.com/hirohide_s/status/18434483966
たしかに想像してた方が楽しい(´∀`)♪
(階段を降りて右手にあった花)
神父さんが読んでた聖書893章。トラックのナンバーにも893(大宮893と1919)。
ヤクザ以外に意味があるのかな。
初日に会場から出るとき神父さんがちょうど帰るところだったので「あっ、シンプソン!」と言ったら「神父です。明日も聖書の893章読みます!」とすごい流暢な日本語でしゃべりながら去っていった。気さくだ(笑)。
万引き少女で鳥居さんの生セーラー服が見れてうひょーと思いました。
妙齢の女性のセーラー服はJKとは一味違った魅力があるなぁ(^ω^)ニヤニヤ
そういえばジャージも体操着も見れたんだった。目の保養です。
歴史が繰り返される部分に「再生」のメタファーを感じました。
ファミコン映像やダンサーなど視覚的なエンターテイメント要素も盛り込まれてて楽しい。
あのダンサーさんは最終公演後に会場から出てきたとき、ファンサービスで出待ちの人々の前で軽く躍ってくれました。みんなも「おぉ~~♪」と喜んで拍手してた。
(中央扉の両脇にファンからの花。設営側の愛を感じる配置です)
13階段が12段しかないのは理由があるのかな?ダジャレ言いたかっただけだとしたらすごい(笑)。
斉藤英明さんのセリフで、なんだか生きるということを考えさせられました。
彼は生きる意味を理解した途端に死にましたが、死んだような人生に別れを告げたことでむしろ生き返ったのかもしれません。再生ですね。
それにしても「死刑!」には笑った。
そして僕は昨日斉藤英明さんが見てみたいというそれだけの理由でさくらんぼブービーのDVDを買いました。
これがホンモノの斉藤英明さん(サンミュージックマネージャー)だ!
ってこの人タキシードで会場を仕切ってたおっちゃんやん!
たしかに「TシャツやDVDの販売があります!」って案内してた言葉が滑舌悪くて聞き取れなかった(笑)。
(受付で渡された披露宴のプロフィールパンフレット。財前五郎って「白い巨塔」…笑。財前五郎は浪速大学だけど浪速医科大学の「浪」がないのはミスプリ?「成城育ち」で思い出し笑い)
京劇役者の万人ウケしないことしないこと(笑)。見事に前世から輪廻して再生しましたね。
大事な単独ライブであの尺であんなに万人ウケしなさ感を出すのはすばらしい体当たり!
ぽかーんとしてるお客さんもいて、鳥居さんが一生懸命やればやるほど笑える。
ハイタッチのDVDを見てる前提じゃないとわからないでしょう。
「もちろんDVD見たでしょ?」という鳥居さんらしいファンへの信頼表現。すてきなDVD特典。
(受付で渡されたポケットティッシュ。QRコードを携帯でピッとやって出てきた画面に「おぉっ♪」となりました。だから旧ポスターは売ってなかったのね)
バージンロードを見て、最初は「はぁ~、バージンだから血の道なんてうまい表現だな」と感心しましたが、それと同時にマサコはもう卒業なのかな、と感じました。
売れっ子芸人へのバージンロードを歩いたマサコはもう役目を果たして死んだのかな。
次の営業やレッドカーペットがなんとなく楽しみです。
ヒットエンドランの意味を言ったのも言っちゃっていいの?とビックリしました。
でも以前「ヒットエンドランにはいろんな意味がある」と言ってたから、ヒトラーとか一発屋とか他にもまだあると思うんだけど、全部言い切らないところが藪の中でいいですね。
やっぱり謎は残っていた方が想像力が働いて楽しいです。
ところで殺した人、あれって、鳥居さんの旦那さん…?
最近太ったらしいしちょっとお肉がついてたし顔隠してたし。
キッチンの角におケツぶつけてて笑った。
前回の単独でもホームビデオとか写真とか、本来なら鳥居さんが嫌がりそうなプライベートな部分を盛り込んできたから、今回もなにかしらありえるような気がします。
まぁそんな与太話は置いといて、鳥居さんがフレーム外で紙コップを立てた上にざるを置いてるのが動作でわかって笑えました。ああいう、オフレコでもサービス精神旺盛なところが鳥居さんを象徴してるような気がしました。
(正面玄関に堂々横付けの会長レクサス)
(ポケットティッシュの絵を1日で消しゴムスタンプに再生したファンがいらっしゃいます。神業!)
サンミュ会長からの祝電が読まれている間、気になって二階席をチラチラ振り返っちゃいました(笑)。
しかしそれより気になるのは人格総選挙の結果、誰が次のセンターになるのかです。
アントニオ・バンデラス君ってことはやっぱり役者ですかね。山本高広さんにもそう言ってたらしいし。
(毛林2シーターのナンバーという以外にも謎を秘めていそうな4桁の数字。しかし首細いね鳥居さん!)
素人AVが「再生」されるところの鳥居さんの素人っぽい会話がかわいい。
あんな純朴な娘なら僕はかっぽれでも充分興奮します(笑)。
ごみ屋敷の女はミュージカル要素が楽しくて一番好きです。
録音だけどつくづく鳥居さんは歌が上手だなぁと思いました。
家に帰ってから『夜にはずっと深い夜を』の「ゴミ屋敷」を読み返しました。
資源の再生という観点でテーマに沿っています。
カニバリズム体操はもうまったく別のことで頭がいっぱいになってしまってあまり覚えていません。
なんでそれ使っちゃったの鳥居さん!と思って、他の人とは違うウケ方をしてしまいました。
まさに喰われてしまった人を知っているだけに(笑)。
まぁ何にしても人を喰うってエコなリサイクルですね。
映画『生きてこそ』とか大岡昇平の『野火』を彷彿とさせました。シリアスさにおいてすごい温度差ですが(笑)。
(楽屋の扉にピッタリで感動。掛けてくれてるとこを見れるとは…。謝謝)
「水素水を売って巨万の富を得る」は裏の意味があるのかな?
「2ちゃんねるのグリーンベレー」がもうモロにあの人じゃん(笑)って思ったからそっちにも何か意味があるのかな、と疑ってしまいます。宇宙企画はギャグラの暗喩かな、とか。
妊婦さんのネタを見て、「このライブって、今まで鳥居さんがやってきたいろんなネタを再構築して見せてるのかな?」と思いました。妄想妊婦とか、テスト勉強とか、死刑執行とか…。ネタのリサイクル?
二日目の幕間に『Butterfly』を入れてきたのは即興なんでしょうかね。
初日にドレスに着替える時間が長いと思って急遽歌ったのかな。
最終公演のときはトラックの上に横たわってから明るくなる瞬間まで歌ってたから、録音なのか生歌なのかわかんなくなりました。でも衣装早替えしながらたどたどしく歌ってるところを想像するとかわいい(笑)。
やきそばパンを頬張ってるところ、最初ホントに食べると思わなかったのでおっ!と思いました。
鳥居さんが食べてるところを生で見るのは初めてかもしれません。貴重だ!
それにしてもあの影武者花嫁は誰だったのだろう?
おねえだったら面白いな、と思ったけど客席にいたから違った。
鳥居さんのことだから、ああいうふうに顔が見えない人にわざと贅沢な人を起用しそう(笑)。
DVDのエンドクレジットでカメオ出演にすごい人がいたら笑えるなぁ。
(小林さんプロデュースのTシャツ。「ゲジタルト崩壊」は「ゲシュタルト崩壊」では?でもそれもご愛嬌)
最後のVTRでこれは『鉄男』観なきゃ、って思いました。
AKIRAの鉄雄を髣髴とさせる映画っていうレビューをどっかで聞きかじっただけで映画を観たことないので。
地元のレンタル屋にあるかな?
最後のコインロッカーはすごく味わい深いネタでした。
抱腹絶倒とかそういう類ではないけど後からいろんな発見のある、極めて鳥居みゆきらしいネタです。
「理想は破壊の上に作られる」というヒトラーの言葉を改めて思い出しました。
僕は初めコインロッカーが封鎖的世界を示唆してると思いました。
でも究極の封鎖的世界は頭蓋骨に囲われた無限の脳味噌でした。なんと逆説的なマトリョーシカ。
そしてここでも気になるのは鳥居さんがマサコの「白パジャマに多毛症」ではなく、「白スウェットにポポタン」だったことです。あの奇妙なズレには何か真意があるのかな?
「お式の途中で白から赤にお色直し」のところは心の中で思いっきりつっこみました。
一見、舞台のストーリー上「上半身が白、下半身が(血の)赤」を匂わせていると思いきや…。
流出してるって知ってるんだろうけど、自虐的だなぁ(笑)。素敵すぎるぜ、鳥居さん。
(鳥居さんプロデュースの結婚記念マグカップ。車によって上半身と下半身が引き裂かれているモチーフ)
舞台が全て終わって暗転した舞台が明るくなったとき、そこに立っていたのはもういつもの元気な鳥居さんでした。はにかみながらピョコンとしたお辞儀が床に着きそうなくらい深くて、こっちも思わず立ち上がって拍手したい衝動にかられました。
初日の公演のときなんか、かれこれ10秒くらいお辞儀したまんまだったと思います。
ニコニコしながら階段を駆け上がって去っていくとき、名残惜しそうに客席を振り返って両手を広げたのが心に残りました。
ライブを通して、鳥居さんは本当に優しい人なんだということが伝わってきました。
テーマは殺伐としているのにそう感じるのは不思議なことです。
いろいろ深読みしてしまいましたが、深読みしなければ鳥居みゆきはただの美人過ぎるキチガイです(笑)。
OL並みに咀嚼して自分なりの解釈をすることが鳥居みゆきの文学的な醍醐味だと僕は思います。
みんなの感想も読んで回ろうっと。
最後に鳥居さんへ。
鳥居さんの頭の中の封鎖的世界を垣間見せてくれてありがとう。
あなたのファンで本当によかった。大好きです。