ALOHA!

ハワイ大好き

英語イタリア語韓国語
とにかく語学オタク🎶

夫と社会人、大学生の二人の息子達と
ワンちゃん達と猫ちゃんと馬さんのママ♡

名古屋あたりに在住
マノメーゼアヤコです。

毎日必ず何かしら本を読んでます。
最近は大好きな本屋さんにも行けず
新聞のお勧め本コーナーや宣伝を見たり
夫が評判の良い本を探してくれます。

私はネットは上手に使えてませんが💦
話題の作家など、夫が絶えずチェック
ドリアン助川さんの本だけど
日本だけでなく海外の評価も高いよ


(本の紹介はネットの写真を加工しました💦
本の写真はNGとのこと、ご理解を😥)


そう言えば映画化もされた作品です。
なんとなく評判良いなぁと思ううち
なぜかまだ手にとってなかったんです。

一気に読みました。
煽動的や過激な表現は一切なく
大人からお子さんまで幅広く読める
そんな一冊だと感じました。




ハンセン氏病(らい病)はかつて
不治の病の感染症として徹底的な
隔離がされていました。

完治できる薬ができてからも
いったん隔離された患者さんは
そのまま一生隔離施設から出られず
また後遺症が残った方も多かったため
名前も変えて故郷にも帰ることも叶わず…

美味しい餡を作る
丁寧な描写からツヤツヤした
美味しそうな餡子の香りが漂って
静かな時間が流れてホッとする場面…

でも偏見や差別という意識は
たとえ完治した病気であっても
いったん差別や除外の対象となれば
そう容易に社会には受け入れられない…

今世界中で新型コロナ感染症との
闘いが一年以上続いています。
もちろん隔離政策のみの昭和とは
時代が違いますから、こちらの
あん」の世界観とはもしかしたら
共通点が見えないように思われるかも。

でも、自粛警察やマスク警察など
なんだかちょっと怖いなぁと思う
そんな感情は時を経ても変わらない
私はそう感じながら読み進めました。

非常に丁寧で淡々とした描写ゆえ
人間の時として残酷な一面が
胸に刺さって来て苦しかったです…

それでも希望がない訳でなく
決してハッピーエンドでもないのに
読後感に嫌な感じが全く残らないのは
取り上げるテーマがテーマだけに
ちょっととした驚きでした。

私が愛するハワイでもハンセン氏病患者と
神父として生涯闘い、共にあった
ダミアン神父が有名な聖人です。


未知の感染症との闘いは現代も続いて
どんなに科学や医学が発展しても
人間の感情そのものは変わらない…
ちょっと無力感を覚える瞬間も感じます。

それでも前を向いて歩いて行く
精一杯生きることをこちらの
ドリアン助川著「あん」
教えてくれたように思っています。


できれば映画化された作品も
ぜひ観てみたいと思わせてくれる
一冊に出会えたことに感謝します。

ネタバレしたくなかったので
テーマだけお伝えしましたが
テーマは重くても未読の方々には
ぜひご一読をお勧めしたいです。

重いテーマと美味しい餡の
微妙なバランスがこの物語の
救いとなっていたのも味わい深いです…

pandemicに翻弄される今だから
建国記念日の今日だから
「国として感染症にどう向き合うか」
国民として国の政策に何か文句を言うとか
そういう考え方は私にはないです。

ワクチン開発や接種が急がれる中
業界の苦労を側で見ています。
早くこの感染症が終息して
後遺症に苦しむ方々が出たら
手厚い対策が取られるといいと
心から祈っています〜


ちょっと出遅れて読んだ一冊
ドリアン助川著「あん」読書記録
最後までお付き合いいただき
有り難うございましたm(__)m

MAHALO!