ALOHA!

ハワイ大好き

英語イタリア語韓国語、
とにかく語学オタク🎶

夫と社会人、大学生の二人の息子達と
ワンちゃん達と猫ちゃんのママ♡

名古屋あたりに在住
マノメーゼアヤコです。

読書好きを名乗りながら
これまでの読書人生の中で
村上春樹氏を避けてきた
ちょっとエセ読書好きだった
かもしれませんね…

次男坊に会うために
秋の深まる東北一人旅を
してきましたが、旅のお供は
村上春樹著
「ねじまき鳥クロニカル」
でした。

文庫本で有り難かったです。
一人旅なので読書に没頭する
良い時間をいただきました。

第1巻スタートから
不安な雰囲気です。
村上主義者(ハルキストじゃなく)
愛読者の皆様には笑われそう…
村上春樹氏の紡ぐ物語の世界

少し不気味な予感がします。
展開は意外にも早いですが
ついて行きます。

色々な箇所に伏線が張ってあり
あちこちに散らばった
エピソードを第1巻では
拾い集める感じです。

ネタバレはできませんが
猫も重要な登場人物です。


第2巻は不安が的中して
物語がさらに…人間の深い
避けようのない悲しみの中へ
途中残酷なシーンもあります。

動物好きな方には悪夢に
出てきそうな場面もあり
就寝前の読書をお勧めできない、
それはお断りしておきます。

目を背けたくなるような場面
村上春樹氏の丹念な調査と
きちんとした情報を元に
フィクションの中に
実際に起きた不幸な事件などが
物語の中に組み込まれています。


第3巻はエンディングがどうなるか
主人公や周りの人々がどうやって
物語の中で生きていけるのか
気になり心配になって…
息つく間もなかったです。

正直、心臓に良くない表現が
たくさん使われています…
それでも読むことがやめられない
「村上中毒者」になったような
不思議な感覚になりました。

祖母や母から聞いた戦争体験
この物語の中の世界のエピソード
あまりにも実話らしく…
身につまされました。


東北滞在中、次男坊が風邪っぴき
次男坊が休んでいる間も
静かに読み進めました。

東北は森がたくさん広がって
街中からも山が見えて
美しい川も流れています。

そんな中で物語を読む…
現在と過去を行ったり来たり
単純な善悪だけでなく…
心の中にぐさりと来ます。

実は村上春樹氏の著書は
物語は二作目の今回の
「ねじまき鳥クロニカル」
少し前に
「ノルウェイの森」
読み終わっていました。

大量のメールに丹念に向き合った
「村上さんのところ」を読み
それまでの村上春樹氏に対する
勝手な思い込みがあったと知り…

地下鉄サリン事件の被害者への
膨大なインタビューを元にした
「アンダーグラウンド」
さらに村上春樹氏の人間の
部分に触れました。

作家の「人となり」は大事です。
もちろん一部ではあっても
村上春樹氏の人間に少しだけ
近づいた気持ちがあったので
最後まで一気に読むことが
できたと思うんです…

読み終わって、私なりに
この物語の主題のような言葉が
ふっと心に浮かびました…

「救済」
人間は過ちを犯します。
苦しみ悲しみが人生には
つきまといます…

予想もしないようなことも
起こります。
村上春樹氏は物語の中に
ファンタジーも入れて…
現実のむごい部分を少しだけ
和らげていると感じました。

「救いがある」じゃなくて
「救済」という言葉が私には
すとんと腑に落ちました…

森を眺めながら新幹線の車中でも
ずっとこの物語に夢中になって
いました…名古屋に到着する
少し前に読み終わりました。

書評だなんて、とんでもない!
下手っぴな読書感想文でした。
東北から帰ってきて
もう一度読み返しました…

作家さんにもタイプがありますね。
無頼派と呼ばれるような作家さん
名指しは避けますね。
村上春樹氏は感覚派のように
わたくしは思っています。

全て読まないとわかりませんが
村上春樹氏の作品は音楽が絶えず
流れています…もちろんヒントが
散りばめられていますから…

音楽で言えばジャズ、でしょうか。
オペラが出てきても感じなくて…
絵画で言えば古典じゃなくて
シャガールや一気に
キースへリングあたりでしょうか。

もっと村上春樹氏の作品を
読んでいこうと決めました。
年中「読書週間」の今の私には
「物語」が必要なようです。

語学本、お料理や旅エッセイと
物語や小説は同じにしたら
いけないかもしれませんんが
どちらも私には必要な
「活字の宝物」
そんなふうに感じます。

長文の退屈な記事に
最後までお付き合い
有り難うございました!


MAHALO!