…なんですかね
?
秋元先生のアイドル作品群は、僕は全く存じ上げないので、予測も批評もできませんが…
とにかく、このまま引退は寂し過ぎるので、流行りの人の勢いに乗ってでも手応えを掴んだら、哲ちゃんのことだから調子に乗って、「TM再始動ーだって解散してないし」ってなるかなあ
最近は、うちのガレージに来ている高校生ミュージシャンがTM Networkの「Get Wild」にどハマり中
簡素化すると、初心者にも弾けちゃう曲の強さ今更言うまでもなく、世代も国籍も超えた名曲ですね
🔻まずはベース女子みっけ
僭越ながら、今日は「Get Wild」の解説と解析をしたいと思います
作詞 小室みつ子/作曲 小室哲哉
宇都宮隆(vo)
木根尚登(cho)
小室哲哉(k)
窪田晴男(g)
山木秀夫(dr)
1987年リリースのTM Network 10thシングル。アニメ『City Hunter』エンディング曲として大ブレーク。
1989年のPWLによるリミックス以来、多数のVer.が作成され、2017年にリリースされた「Get Wild」のみのアルバムがチャート1位を記録。ギネスに認定。
🎸オリジナル曲のレコーディングでギターをプレイしているのは窪田晴男さん。
パール兄弟のギタリスト。他に坂本龍一、矢野顕子、佐野元春、井上陽水などのレコーディングやライヴをサポート。
TM Networkでは9thシングル「Self Control」と「Get Wild」のレコーディングのみ参加。しかし、この2曲はTMブレークのきっかけであり、代表曲になっています。
この人のプレイはですねー、解析が非常に難しいですいわゆる典型的なロック・ギタリストではなく、浮遊感と広がりのあるサウンド、鋭いキレ、アクロバティックでスリリングなプレイは非常に魅力的です。真似が出来ないんですよー
🔻「Get Wild」(1987)
「Get Wild」曲解説 □曲の構成
「Get Wild」(オリジナル)は、このような構成になっています。
サビのメロディを使ったイントロ①から始まり、イントロ②と同じパターンでAメロにつながります。そしてBメロ、サビへと進み、イントロ②からサビまでが繰り返され、そこから半音上がって間奏②、サビ、フェード・アウトという流れです。
ここで注目したいのがBメロです。作詞の小室みつ子さんが「哲ちゃんのグルーヴ感を残せた」という英詞の疾走感が、独特のベース・ラインと相俟って「Get Wild」のおいしいところになっています。
また、一般的な楽曲は8小節単位で進行していくことが多いですが、Bメロだけ10小節になっています。
□調(キー)と転調
曲中に主音となる調(キー)が変わることを転調と言いますが、小室さんは、これをうまく取り入れて多くのヒット曲を生み出してきました。「Get Wild」も、この転調が効果的に使われています。
下の図をご覧ください。先ほどの図を調(キー)別に色分けしてみました。
この図からわかるように、Aメロ、Bメロは同じキーですが、サビで転調、間奏①でキーが戻って2番のAメロ、Bメロにつながり再びサビで転調します。そしてキーが半音上がっている青色部分は間奏②から終わりまで続いています。
それぞれ色分けしたセクションで使用する鍵盤に印をつけるとこのようになります。キーが異なるため使用する鍵盤も異なるわけです。
▲ Aメロ、BメロのBmキー
▲ Cメロ(サビ)のG♯mキー
▲ 後半のCメロ(サビ)のAmキー
「Get Wild」のサビのコード進行(メジャー・キーにするとⅥ - Ⅳ -Ⅴ-Ⅰ)は、これ以降のJ-POPシーンに多大な影響を与えた"小室進行"と言っても良いでしょう。さまざまな曲で使用されていますよね。
もうひとつ凄いのは、サビ・メロディのシンプルさ。(キー=Amだと)「げっ」がアウフタクトで、「わい・えん・たん〜」がミ・レ・ド〜で「ひ、とりでは〜」がミ、レドドド〜と、メロディがたった3音だけで出来ています!
しかも、「りでは〜」のドドド〜って同音連打が、小室さんらしい(笑)その後もファが1回出てくるだけ…Simple is best !の模範ですね。
あと、メロディの符割り的には、Aメロ、Bメロ共に16分音符や付点フレーズと、8分音符の羅列フレーズが交互に散りばめられ、そして、サビの4分音符のインパクト!
「Get Wild」は、絶妙なフラクタル構造を持っていて、小室さんの聴く者を飽きさせないおもてなし感が満載だと思います。
□象徴的な音色
「Get Wild」を象徴する音色を列挙してみましょう。
- イントロの効果音「キーン」
- イントロでサビのメロディを奏でるハープ系音色
- キックとタムのみのドラム・パート
- ユニゾンで鳴るFM音源のベース・ライン
- Aメロのクラビっぽい撥弦系音色のコード弾きシーケンス
- サスティン短めのBメロの16分のシーケンス
- サビ前に駆け上がるシーケンスとギター・カッティング
- 転調後からアウトロにかけてのギター・ソロ
- ライヴやリミックスで聴くことができるボイス・サンプル・トリガー「ゲ・ゲ・ゲ・ゲ・・・」
挙げるとキリが無いのでこのぐらいにしておきましょうか…
(参考資料:Digimart .net)
🎹「Get Wild」使用機材
🇯🇵NEC
PC-98シリーズ…1982年発売のパーソナル・コンピューター。マニピュレーターの小泉洋さんが去り、1985年Ver.から小室さん自らが使用。TM Networkの心臓部。
🇯🇵YAMAHA
DX-7Ⅱ-FD…1986年発売のFM音源搭載デジタル・シンセサイザー。ベース(小室さんの手弾き)、シーケンスなどで使用。
🇺🇸Sequential Circuits
Prophet-T8…1983年発売のアナログ・ポリフォニック・シンセサイザー。イントロ、シーケンスで使用。
🇺🇸E-MU
Emulator II…1984年発売の8ヴォイス・サンプラー。高額な「Fairlight CMI」を身近にした名器。イントロ、パッド、パーカッション、キックなどで使用。
🇺🇸Oberheim
Matrix-12…1984年発売のアナログ・ポリフォニック・シンセサイザー。パッドで使用。
🇬🇧Simmons
SDX…1987年発売の電子ドラム・システム。Sonorの生ドラムと組み合わせ、キック、タムで使用。また、イントロの爆発音も本機を加工したもの。
TM Networkでは、様々な機材をマニピュレーターの迫田至さん、石川鉄男さんがスタジオに持ち込んで音色を作りました。
それを小室さんが次々に手弾きで打ち込み、レイヤーや生楽器もミックスして、エンジニアの伊東俊郎さんを中心にレコーディングされていたそうです。
(参考資料:『Sound&Recording Magazine』)
🔻
「Get Wild '89」(1989)
(📺 PWLによるリプロダクトVer.)
今回、改めて調べてみると、アニソンの隆盛や機材の発達、メディア、スタッフ、メンバーの年齢など、全てのタイミングが合致した奇跡的な瞬間だったのだと感じました。
🔻
「Get Wild」(1991)
(フル生演奏のハード・ロックVer.)
@代々木第一体育館
そして、それを引き寄せたのは努力の積み重ねと、様々な人たちの協力、楽曲の基本構造の頑強さがあってこそ。…やはり、小室哲哉さんの才能と偉大さを実感しましたー
🔻
「Get Wild '89」(1994)
(解散コンサート w/松本孝弘)
@Tokyo Dome
ウツと木根さんが側にいれば大丈夫だろうけど…
TM Networkだけに絞ってやってくれないかなあー
Please Come Back ! TK
「Get Wild」globe ver. 🎸Covered by moog
🚀TIME SLIP LIVE 2019