モスクワにある劇場『ヴァリエテ』

🎪
Variété
今夜はスペシャル公演
魔術師
ヴォランドの"黒魔術ショー"は満員御礼





舞台には、
司会者に紹介され、手下の
ファゴット&黒猫🐈⬛ヴェゲモート、そして
ヴォランドが立った…




「ところで教えてくれないか、ファゴット。君は どう思う、モスクワの市民は かなり変わったのじゃないかね?」

「確かにそうですね、ご主人」

「そのとおりだ。市民は ひどく変わった…外見の話だがね。もっとも、この都会そのものも変わった。服装については言うまでもないが、あれまで出現したのだから…なんと言ったか…路面電車、自動車…」

「バスも」

「外国から来られた魔術師は、モスクワの技術面での進歩とモスクワ市民に感嘆の意を表明しておられます!」

「いったい、感嘆の意を表明したかね?」

「そんなことはありません、ご主人、いささかも感嘆の意など表明なさってはおられません」

「それでは、あの男(司会者)は何を言っているのだね?」

「口から出まかせを言っているだけです!あんたは嘘つきだ!」

「
」


「しかし、もちろん私に興味があるのは、バスとか電話とかいったような…」

「機械!」

「まったく、そのとおり、ありがとう。そんなものより はるかに重要な問題は、ここの市民の内面が変わったかどうかということだ」

「そうです、それが最も重要な問題です、ご主人」

「しかし、どうやら おしゃべりが過ぎたようだな、ファゴット、お客様が退屈しはじめている。手はじめに簡単なものでも見せてもらおうか」

「3、4!」➰🃏
🖋ミハイル・ブルガーコフ
Михаил Булгаков
(1891-1940)
…ソヴィエト時代の作家。著書がスターリン独裁下にあって"危険書"とみなされ、発行禁止に。
さらに最高傑作であるばすの『巨匠とマルガリータ』が、大粛清の標的、自らの生命の危機を孕んでいることを知っていたブルガーコフは出版を断念、失意のうちに死去。
『巨匠とマルガリータ』は生前には刊行されず、死後も永く未亡人の手元に原稿のまま留められた。
ソヴィエト文学史から抹殺されたブルガーコフの名が復活するのは、スターリン死後(1953年)の『巨匠とマルガリータ』発刊、さらに名誉回復には26年の歳月を要した。
📖『巨匠とマルガリータ』
Мастер и Маргарита
小説の主題は"人間の救済"。
現代(1930年代)のモスクワに、黒魔術の教授として突如現れた悪魔ヴォランドと、人々に災いを撒き散らすファゴットや黒猫ベゲモートなどの手下たちが跋扈。
そして、ある小説を書き、精神病棟に隔離された「巨匠」と、不遇な女マルガリータ。
一方の舞台は、浮浪者の罪人ヨシュア(イエス)とローマ総督ポンティウス・ピラトゥスの互いに孤独な戦い、心の葛藤を繰り広げる2000年前の古代エルサレム。
巨匠とマルガリータの"受難の愛"が描かれながら、各時代が交差、リンクしながら物語は予想もできないクライマックスへ。
⚫︎ヨシュア
⚫︎ピラトゥス(ピラト)
⚫︎ヴォランド
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ロシア国営TV製作
DVD『巨匠とマルガリータ』・FIPA 2007年度 国際オーディオ・映像祭特別賞受賞
・TEFI 2006年度 ロシア アカデミー賞最優秀監督賞受賞
・ロシア国内最高視聴率58.6%を記録
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🔻The Rolling Stones の「悪魔を憐れむ歌」の歌詞へ影響あり。
⛩明治神宮
