生放送の時点ではやっていたことを知らず、きのうになってNHK-ONEでの配信を視聴した。
優勝がマイスイートメモリーズだったというのは先にネット記事で知っていたが、なかなか良質なメンツが揃っていて、番組として見応えがあった。
Aブロック、マイスイの脚立だけにクローズアップしたネタはバカバカしい中にも新味が感じられて面白く、私が審査員でもマイスイだったかなあ。
家族チャーハンもかなり良かったのだが、このようなコントと漫才が混在する大会においては、小道具や衣装に凝ることができる分、どうしてもコントのほうが見栄えがする。
CACAOは何年も前からやっているネタというのはどうだったのか。
金の国は設定がよくない、というか今風じゃない。ネガティブ思想と偏見がベースになったネタというのは、見る側にも同様の嫌な心持ちを強要するようなところがあって、昨今の一般的な視聴者からはあまり受け入れられないんじゃないかな。
Bブロックは、好みでいえば豪快キャプテン。ツッコミの山下ギャンブルゴリラは、ふつうにしゃべっているだけでも面白いし、べーやんのボケの雰囲気や語り口も好みだ。
ただし、勝ち上がった生姜猫も今回のネタにおいては、「サングラス外人」役の子がいかにも中華の金持ち風でものすごくハマっていたし、3人組のコントで「5人」を演じるというのも、実はかなりの「発明」ではないだろうか。
四千頭身は「メタに逃げた」印象が強く、正直なところ今大会で一番つまらなかったかも。
ヨネダ2000は、生中継の舞台への気負いを感じさせない自分たちらしさ満開のネタで、個人的にはかなり良く感じたが、広く多くの人々からは理解されないこともよくわかる。
決勝は、私個人としては生姜猫を上に見たが、かなりセンス寄りのネタを「小難しい」と感じる人もいるんだろうなあ。ここ数年の世間の風潮として、いわゆる大学お笑い的な凝ったものよりも、ただただバカバカしいネタを見たいというのがあるような気がする。
また生姜猫は、ブロック戦では分かりやすくバカバカしいコントをやっていたのに、決勝ではセンス系の漫才。彼らの芸域の幅広さや能力の高さがあってのことだが、ここで初めて彼らを見た審査員からすると、芸の質の違いに対する戸惑いを感じたところもあったかもしれない。
ひたすらバカバカしいことを繰り広げたマイスイの優勝となったのも、審査員たちが生姜猫のキャラをとらえ切れなかったことの影響もあったのではなかろうか。
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