近畿の並びについての古性優のインタビューがなかなか味わい深かった。
【福井競輪・GⅡ共同通信社杯競輪】古性優作「近畿の競輪の厳しさということ」
まず寺崎浩としては先のオールスター優勝の返礼として、自らが先行して「後ろの誰かが優勝してくれれば」ということなのだろう。
その時に、同県の小森貴とラインを組むのが自然ではあり、古性優としても近畿別線になっても構わないという気持ちはありながら、近畿が分かれた時に、果たして今回絶好調の深谷知や、準決で古性優を破っている太田海に勝てるのかというのが大きな問題としてある。
さらに、寺崎浩が「勝ってください」と言っている、いわばお宝のような番手を、単に同県だからというだけでS2班の小森貴に譲るのはどうなのか。
古性優個人としては「どっちでもいい」話だったのかもしれないが、近畿の総意として考えた時に、GⅡ以上の優勝経験がなく、これまで近畿ラインのサポート役に回ってきた南修や三谷将、特に今絶好調でグランプリ出走圏内にいる南修としては、なかなかセンシティブな問題であったに違いない。
南修自身がそう言わずとも、他の近畿勢から見れば「小森貴よりは南修だろう」というのは自然な感覚だ。
そうして並びが決まったとなると、南修を優勝候補と考えるのが自然ではある。
まずはとにかく寺崎浩が先行して、古性優が早めに番手捲りなどすれば深谷知らに捲られる危険があるので、そこは他の出方に合わせて牽制込みで前々に踏んでいく形。
で、最後は「どうぞ、南さん、差してください」という。
問題はその時に古性優が残るのかどうか。
あと近畿の4、5番手になった2人は、ラインの仕事と自分の着順のどちらを優先して走るのか。
小森貴あたりは、ライン決定の経緯からして「隙あらば」と考えても不思議はない。
古性優が深谷知や太田海を牽制しながら発進した時には外に膨らむコース取りになりそうで、その時に空いた内を南修の後ろの近畿勢が突っ込んでくるというのも十分に考えられる。
ラインの仕事として考えた時にも、内を締める意味では決しておかしな戦法ではない。
そもそも寺崎浩の先行自体も強いので、寺崎浩+古性優がともにラインのために走れば、好調とはいえ嘉永泰や野田源の確定板入りは難しそうで、やっぱり近畿勢での決着になると考えるのが自然か。
地元の意地、小森貴の突っ込みを穴目として、南修から近畿勢へ流してみたい。
共同通信社杯決勝予想
3連単
南修→古性優、三谷将、小森貴→古性優、三谷将、小森貴
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