都議選で42人の候補を立てて全員落選という、前代未聞のことをやらかした石丸新党『再生の道』。

 そりゃあそうだろうという結果なのだが、なぜ大金をはたいてまでそんな無謀なことをやったのか。

 それについて一つの答えが思い浮かんできた。

 

 石丸新党のバックは自民なんじゃないか?

 

 自民党を離れたかつての支持票がどこかに集中しては困る。

 そこで反自民票の受け皿として、自民が自作自演でつくったのが『再生の道』だったのではないか。

 

 反自民票が、他党に流れると、自民候補の落選危険性が高まる。

 だから、そのうちのいくらかを再生に分散させることで、まともな野党候補者の得票を下げて、それにより自民の当選可能性を上げようという算段。

 

 その結果、再生の候補者が大挙当選してしまえば元も子もないが、党としての公約も出さず、候補者も無名というまるで当選する気のない姿勢を貫いた。

 それなのに42人もの候補を立てるなどは、ふつうに考えれば正気の沙汰ではないが、彼らのバックに自民がいたならば、そうすることで再生の候補者たちに「当選しない程度の票を集めさせること」こそが目的&正解だったのではないか。

 

 他党に流れるかもしれない票をいくらかでも再生の道が吸い取ることで、自民以外の他党候補の当選確率を下げようというのが目的であったなら、石丸代表が選挙後に「目標は達成している」と言ったのもあながち間違ってはいないというか、まさに本音だったのかもしれない。

 

 結果的に自民惨敗とはなったが、再生による票の吸い上げがなければ、じつはもっと自民が落選していたのではないか。

 実際、ざっと見た感じ、目黒とか品川などいくつかの選挙区では、もし再生に投じられた票が他党候補者に回っていたら自民の当選はやばかったようにも思うし。