昨日、街中で、女の子から話しかけられた…といっても道を聞かれただけなんだけどもね。

 年齢は20歳でこぼこといったところか。

 

 服装は覚えてないなあ。

 なにせ、鼻から突きだしている銀色の玉……たぶん鼻ピアスなんだけど、輪っかでもないみたことのないタイプで左右の鼻の孔に一本ずつ、小さな銀色の玉が飛び出しているような形状。

 まずそっちに目が行ってしまったものの、あんまりジロジロ見ちゃいけないんだろうと、道案内をする間もずっと彼女からは目を逸らせていたので。

 

 道を教えると「ありがとうございます!」なんてにっこり笑って、鼻ピアスするような人間は尖り散らかしていると思っていたのだが、これは偏見だったようだ。

 彼女にとっての鼻ピアスは、ただのファッションということなのだろうか?

 

 ただ、鼻ピアスって個人的には苦手でねえ。

 WWEのリア・リプリーも鼻ピアスが気になってしまって、どうも好きになれない。

 だって、痛そうじゃん?

 試合中、どこかに引っ掛かったらどうなっちゃうんだろうか。

 

 鼻に輪っかというとどうしても牛のイメージが先に立つし。

 

 鼻に限ったことでなく、耳たぶ以外のピアス全般、なにが良くてやっているのかもわからない。

 芥川賞受賞した『蛇にピアス』を読んだときもまったく感情移入できず、ただただ奇妙な事象を眺めているような気分にしかなれなかった。

 

 思うに、中学の頃、ヤンチャな連中が「やいと」といって拳にタバコを押し付けて火傷の跡をつけていたのと似たような感覚なんだろうか。

 

 自らの置かれた環境に対する不満など、暴発寸前で行き所のない感情を、自傷という形で発散させるみたいな?

 

 うーん、仮にそうだったとして、やっぱり理解はできても共感はできないかなあ。

 

 「親にもらった身体を…」云々と言うつもりはない。

 やりたいならやればいい。

 それでなにかしら自分の精神にいい作用があるなら結構なことだ。

 

 だけど、タトゥーも含めて、やっぱり好きにはなれないなあ。

 

 タトゥーもピアスも「やめろ」とは言わないが、これを嫌う人たちの気持ちも尊重してほしいとは思う。

 自由にやればいいが、「自由だろう!」と主張はしないでほしいというのが正直なところだ。

 

 そうであれば冒頭の女子に対するように、こっちも避けることなくふつうに接するので。

 

※競輪でピアスとかタトゥーを入れた選手っていたっけ?