こだわったのは「正統」“あえて日本語”の時代劇が席巻『SHOGUN』エミー賞最多18冠(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

 

 たしかビートたけしがオールナイトニッポンで話していたのかな。

 たけしが真田広之のファンで、親戚だか誰かに頼まれたとウソを言って真田のサインをもらったというようなエピソードを話していたことを覚えている。

 

 時期的には、たぶん映画『魔界転生』よりも後で、『麻雀放浪記』よりは前の頃だったと思う。

 もちろんたけしが映画で初監督を務める何年も前のことだから、そうした目線から真田を認めていたということではなく、純粋にファンということだったはずだ。

 

 当時の真田はすでに売れっ子ではあったものの、まだ若手の域にあり「アクション俳優」の色味が強かった。

 そんな真田になぜたけしがそこまで惚れ込むのか、私としてはよく理解ができず、「男色的な意味合いで言っているのか?」なんて思ったりもしたものだった。

 

 だがその後の真田の活躍と、今回『SHOGUN』での大成功を見て、やっぱり一流は一流を知るのだなあと感心した。

 たけしがこの未来を予感していたということではなかろうが、それでもなにか感じるところがあったのだろう。

 

 

 『SHOGUN』そのものは観ていないので作品についての言及は避けるが、コメントをみたところ、いわゆる時代劇の王道、日本人的感性のど真ん中を追求した結果、こうした評価を得たということなんだろう。

 

 ちょっと探しても見つからなかったのだが、たしか真田は「時代に合わせようとか考えるのではなく、自分がいいと思うものを追求することが大事」みたいなことも言っていたはず(かなり意訳だが)。

 まさにその通りで、あらゆる表現者は今回の真田の受賞と、それにまつわるコメントを噛みしめてほしい。