内海聡という人については、以前にちらっと「天皇は侵略者」「天皇は日本人じゃない」とかなんとか強く主張をしているのを見て、以来この人のことをまったく受け付けなくなり視界の外に追いやっていた。

 私は、我が目でみた昭和以降の天皇陛下を以て、国体の象徴、日本の国家元首としてふさわしいと考えているのでね。

 

 だいたい「天皇は日本を侵略した渡来人」というのなら、じゃああなたは何人なの?

 侵略されずに縄文からずっと純血を守ってきたというのなら、その証拠はあるのかい?

 日本が渡来人に占領された国というなら、そこで生活を営む人民=すなわち現在の日本人たちも渡来人の末裔と考えるのが自然だろうに。

 なんで天皇だけを批判的にみるのか、まったく意味がわからない。

 

 ともかくそんなことで内海という人にまったく注目していなかったのだが、それでも反ワクチンを主張していたことは何となく聞きかじっていたので、都知事選で暇空以上の得票があってと知り「反ワクってすごい勢力になってるんだなあ」と驚いた。

 

 

 私自身、mRNAワクチンに関しては「まともに治験がされておらず長期的な影響についての結論も出ていない」という意味で、現時点ではかなり懐疑的であり、今秋から接種開始になるのかな? やはりmRNAワクチンの技術を使ったというレプリコンワクチンについても当面は接種する予定にない。

 「義務化」となれば反対はするが、自己裁量であるなら「私は打たないけど打ちたい人はどうぞ」ぐらいの考えだ。

 

 Xを見ると「コロナワクチンによる死亡者が!」なんて大騒ぎが毎日繰り広げられていて、そこを否定するほどの論拠は持っていないのだが、「それほど大騒ぎするほどのものなのか?」と疑問に感じてもいる。

 

 たとえば以前に「危険だ!」と大騒ぎになった子宮頸がんワクチンだが、これにより回復不能の重篤な副反応にみまわれてしまった人は186人。全接種者の0・005%だという。

Microsoft PowerPoint - ⑦資料4-1_追跡調査結果 (mhlw.go.jp)

 

 このワクチンによる直接の死亡例はないということだが、回復不能となれば(酷な言い方になってしまうが)ご家族や本人からすると死亡よりも深刻な被害と言えるのかもしれない。

 

 体内に異物を取り入れる以上、こうした事象がある程度の確率で発生するのはやむを得ないことである。

 ワクチン接種によってアレルギー反応的なものを起こす人は、きちんと治験を行ったものであっても、少ないとはいえいるに違いなく、この時に0・005%の副反応リスクと、子宮頸がん発症のリスク、どちらを重視するかはあくまでも本人次第。

 他人が接種の中止を求めるようなことでもあるまい。

 

 一方、新型コロナのmRNAワクチンについてはどうなのか。

 そもそもこっちは子宮頸がんワクチンほどの効果効能があるとは思っていないので「いらない」というのが個人的な結論にはなるのだが、それはさておいて副反応リスクが一定数あるのは必然だろう。

 これまで日本でおよそ1億人が2回以上の接種をしているというから、子宮頸がんワクチンになぞらえた時に、その0・005%、5000人程度が死亡もしくは回復不能な副反応を発症したとしても、確率的に飛び抜けて酷いこととは思わない。

 mRNAワクチンでどのくらいの方が重篤な被害に遭ったのか、はっきりとした統計が出ていないのでなんとも言い難いところはあるのだが、実感として「そんなに酷い被害は出てないんじゃね?」とも思っている。

 

 私自身は当面コロナワクチンもレプリコンも打つつもりはないが、その一方で日本で研究開発が進むことは、将来の医療発展のために決して悪いことだとも思わない。

 

 だから「シェディングが~」とか「mRNAが空気感染して~」なんて言っているのを見ると「この人たち、無事に社会生活を送れているのかしら」と他人事ながら心配になったりもする。