もうさあ、スタートの時点で「あ~ぁ」って感じ。

 そりゃあ東北勢の前団というのも十分にあり得たわけだけどさ。

 

 それでも伊藤颯が出脚よく出切ったまではいいんだけど、東北勢が下げるのと同時に、その後ろにいた松浦悠まで後方に下げられてしまって、「もう無理だ」と。

 

 しかし嘉永泰もなんだろうなあ。

 予想段階から「絶好調ではない」との見立てではあったのだが、番手捲りで最後タレての4着はさすがに想定外の負けすぎだろう。

 一方、当初から好感触だと見ていた森田優は、一瞬、優勝も感じさせたほどの好走で2着か。

 仕掛けどころはバッチリで、サラ脚だった山崎賢には差し負けたものの、あの走りが続くようならもっと上まであるんじゃないか。関東に有力な自力型も増えているだけに、その後ろを回れるようなメンバー構成となれば近いうちに大きなところを獲るかもしれない。

 

 そんな森田優を、事前の直感のまま軸にして予想を組み立てていたら……その場合だとたぶん、松浦悠=森田優みたいな買い目になっていたと思うので、やっぱり的中は困難か。

 

 10万車券の立役者となった田尾駿。レースを見直すと、松浦悠を見切って内に踏み込んでいく判断の素早さは立派なもので、決して恵まれということではなかったように思う。今後しばらくはFⅠ戦の出走が続くようだが、さほどアタマから人気になるタイプでもないので、狙っていく価値は十分にありそうだ。

 

 下位で注目選手として名前を挙げた原井博は7・6・2・1とまずまずの好成績。レースでの伸び脚もよかったので、この先も期待できよう。もう一人おまけで挙げた新納大も、2日目は2着に突っこんで穴の立役者となったが、4日め欠場の理由が今段階では不明なため判断保留としておく。

 

 

 次回グレードレースはもう明日からの取手記念。

 眞杉匠を筆頭に吉田拓小林泰坂井洋などなど、好調な関東勢の層が厚く、これらに脇本雄がどこまで対抗できるかって感じになるのかな。

 

 「これぞ」という穴推奨選手は特にいないが、このところ徐々に徐々に走りの内容がよくなってきている根田空や、下位のレースではすでに「絶軸」的な存在となりつつある山口多纐纈洸が、どのくらい上位陣に通用するかは見物だ。