一昨日の夜、テレビの番組表に『忌野清志郎特集』とあったのは気付いていたのだが、ずいぶん前の『関ジャム』とか言ってた頃にチラっとみた記憶だと、関ジャニ(今は名前も変わったんだっけ?)とか他のレギュラー陣、ゲストがいっしょになってカバー演奏をしているような印象だったので、「どうせ今回もそんな感じなんでしょ?」と、さほど気に留めていなかったんだ。
それで放送時は裏番組の『鬼滅の刃』のほうを優先して、これが終わってから一応、『EIGHT JAM』にチャンネルを合わせてみたら、『ヒッピーに捧ぐ』のライブ映像が流れてるじゃないのさ。
↓これと同じやつ。
追悼 忌野清志郎 ヒッピーに捧ぐ / RCサクセション - YouTube
あら、すごい。
で、昨日になってTVerで最初から見たのだが、じんわりと良かったねえ。
トーク控えめの、あくまでも音楽メインって感じが好もしい。
見ているうちにじんわりと目元が潤んだりしちゃって。
キヨシローのファンはもちろんだが、そうでない人にこそ見てもらいたい。
だけどどうなんだろう。
たとえばうちの娘のような20歳そこそこの子が見てどう思うんだろうか。
私が20歳の頃、美空ひばりをみてもなんとも思わなかったように(後に見方はかなり変わったが)、キヨシローを見てもなんら心が動くことはないのだろうか?
だったら寂しいなあ、と思う一方で、親世代の人たちも私たちが紅白歌合戦などで演歌を嫌うのをみて、寂しく感じていたりしたのだろうか。
時代を超えて感動を与えるものって、いったいどういうものなんだろうねぇ。
あと、キヨシローの喉頭がんが発覚した頃からなんとなく思っていたことなのだが、やっぱり『EIGHT JAM』の番組内でも触れられていた「安定するかどうかギリギリの音階でシャウトする」という歌唱法で喉を酷使したことが、多少なりともがんの要因となったりしたのだろうか。
もしそうだとして、「歌い方が違っていればがんにならなかったんじゃないか」「あの歌声だから感動できるのだ」「いや、キヨシローならもっと違う音楽表現でも素晴らしいものをつくっていたハズ」などなど、人それぞれにいろいろな考え方はあるだろう。
私としては、キヨシローが選んだ道ならそれが正解としか言えないのだが、これから先のミュージシャンたちのためにも「ノドの酷使と喉頭がんの関係」というのは、はっきりさせたほうがいいのではないかとは思ったりもする。
関連があるとわかれば、予防法も見つかるだろうし。
いまチラっとネット検索したら、THESECONDで耳になじんだ『バラ色の日々』を歌っている吉井和哉も喉頭がんなんだって?
まあ世の中に数多いる歌い手の数から考えれば喉頭がん発症者の割合はたいして多くもないのかもしれないのだが、やはりノドを絞るようなしゃがれ声だった噺家の立川談志も喉頭がんで亡くなっている。
声が出せなくなることを拒み、手術を避けたのもキヨシローと同じだ。
私としては若い頃に感化された著名人を2人も喉頭がんで亡くしているわけで、やっぱり気になるところではある。