「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」特攻隊員石丸役の伊藤健太郎に単独インタビュー! - YOUTH Clip
映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら』という日本軍の特攻を題材にした映画が公開され、ヒットしているそう。
これに関連してまたぞろ特攻の是非について、SNSでは左右いろいろな立場からの意見が飛び交っているようだ。
私からも一つだけ。
かつてフィリピン戦で、日本軍がほぼ壊滅状態となったところから帰還した人の話をうかがったことがある。
その戦いに勝利したアメリカ軍は、負傷して戦場に倒れ、呻き苦しむ日本兵たちを手当てするどころか、「捕虜にしたところでお荷物になるだけだから」と、しらみつぶしに殺して回ったという。
玉砕というと華々しく散ったように思うかもしれないが、実際のところは米軍による虐殺だったというのが戦場の真実であり、そんなアメリカ軍の非情なふるまいに当時の日本軍は一兵卒まで全員が心の底から憤っていた。
もはや物量では敵わないが、それでもせめて、惨殺された仲間たちのために一矢報いたい。
自分の命にかえてでも、一撃を食らわしてやらないことには死んでも死にきれない。
特攻隊員にはそんな気持ちもあったのだと、かつての帰還兵は当時の怒りを思い返して、口角泡を飛ばしたものだった。
「お国のため」「陛下のため」「故郷の家族のため」ということも当然あったろうが、それと同時に、とにかく憎きアメリカをぶん殴らないことには気が済まない。
それがすべてというわけでもなかろうが、しかしそのような人間としての尊厳が、特攻の裏側にあったことは、頭の片隅にでもとどめておきたい。