競輪は、いろいろと読み違えがあった。
まず松浦悠。準決まで冴えない感じだったのに、決勝は急によくなったというかやる気を出したというか。そこが全然見えてなかった。
あとは新山響の仕掛けだなあ。
前受けからの突っ張りとばかり見ていたので、控えたのがものすごく意外だった。
そりゃあまあ、これだけ好調というか強化してるんだから、そろそろ自分の勝ちを考えたくもなるわなあ。今後はもうすこし、新山響に対する見立てを修正していく必要がありそうだ。
話変わってABCお笑いグランプリ、優勝はダブルヒガシねえ。
関西の大会なんで、そうなのかもなあとふんわり予想はしていたのだが、正直なところ私には彼らの良さがよくわからない。
よく「ヨネダ2000は意味不明」なんてことをいわれるが、私にとってはヨネダよりもずっとダブルヒガシのほうが難解だ。
決勝も、「芸能人の名前もじり」を「おもしろい」というあたりとか冷めちゃって、全然よく感じなかったし。
どこが評価されているのかマジでわからん。
関西独特の受け止めもあるのかなあ。
私自身、もともとの生まれである三重県は関西文化圏だったし、ツギクルのひつじねいりとか、推しの金属バットとか関西芸人は基本好きなのだが、ダブルヒガシに関しては評判のよかった昨年M-1準々決勝もまったく刺さらなかった。
関西の中でもさらにディープなノリがあって、そこが私にはくどく感じられる……つまり「吉本新喜劇をおもしろく感じられない」のと同じ感覚なのかも。
まあはっきりとしたことはよくわかりません。
個人的には、決勝は令和ロマンがダントツ。見たことのあるネタだったような記憶もあるが、全然新鮮に見られたし、今大会で一番笑った。
素敵じゃないかはネタの題材が小粒で、かまいたちの弱ネタみたいなイメージだったから敗退もやむなしだろう。
ブロック予選については、じつは予選前のさや香のネタのあたりで睡魔に襲われちゃって、起きたのが素敵じゃないかのネタの終盤。おそらく見たことのあるネタだったっぽいのでこれは推察できるが、天才ピアニストはまったく見ていない。
そのうえで感想をいうと、Aブロックはこたけ正義感が良かったなあ。歌に合わせるとなると噛んだらおしまいでしっかり練習もしたんだろうが、それをさほど感じさせない自然なパフォーマンスは優秀。ナベプロ芸人のこの手のネタだと「スタッフの関与」を露骨に感じさせるものも多いが、今回のネタについてはそういう風に見えなかった点も良かった。なによりもピン芸で新味を出してくるのが立派よ。
サスペンダーズはおもろいんだけど「結婚式に乱入」という題材自体に使い古し感が否めない。たぶん「お決まり」にしたいのであろう古川の尻もちが、ぐちゃっと潰れて勢いを感じられなかったのもマイナス。
Bブロックはワンチャン友田オレもあるかと思ったが、まあ令和ロマンも安定した実力で勝ち上がりに文句はない。令和はちょっと歌の部分が多すぎやしないかとも思ったが、しっかり笑いは取っていたし。
友田については今が頂点のような気がしないでもないが、今後、もっと進化があるならすごいことになるだろう。芸名に意味がありすぎてダサイのは気になるところ。
ダウ90000のような演劇風コントは完璧を求められるチーム芸だからこそ、ちょこっとセリフの間が空いて気になってしまった瞬間が2、3あった。あのネタをこなしているだけでも十分にすごいとは思うのだが、粗の目立ちやすい芸風であることは、今後もっと自覚的になったほうがいいように思う。
ハイツ友の会はいつまでもヘタウマ風だと、そろそろ賞レース的には飽きられちゃうんじゃないかなあ。
Cブロックは断然ヨネダ2000。天才かよ。う大は「自分のネタのパターンから抜け出せていない」みたいなことを言っていたが、いやいや。それは見方が悪い(断言)。誠と愛の掛け合いがネタ途中からリズムネタに変化していくなんて十分に新しかっただろう。彼女らなりにしっかり進化していますよ。
あとの3組はイマイチ。
ストレッチーズは去年M-1の敗者復活ネタだっけ? そんな何度もやるようないいネタじゃないだろう。
オフローズはもっとおもろい印象だったが、初見の客もいるショーレースにしてはネタのつくりが複雑すぎたんじゃないか。
ダブルヒガシは前述の通りに「うーん…」って感じだったが、「審査員的にここが勝ち上がるのかな」と思っていたら案の定だった。