何かのYouTube番組を見ていて「ああ、そうか」と妙に納得したのだが、中国では太古の昔から「勝った者が皇帝となって国を治める」、つまり「勝利した者=神に認められし者」という考え方が根付いていたわけだ。
そして同時に、安定した国家運営を目指すなんてぬるいことをやっていると次に自分が滅ぼされるということを歴史のなかで繰り返してきた。
だから皇帝を目指す習近平も侵略を止めることはない。
侵略を止めた時には自分がやられるという、思考経路がそういうふうになっているのだ。
これはプーチンの「ロシア帝国の栄光を取り戻す!」よりもタチが悪い。
中国の場合は「どこまで」という際限がなく、戦いに勝ち続けることが世界皇帝としての存在理由なのだから……。
世界中を中国の支配下に置くか、中国自身が潰れるかの二択の世界を生きている。
そういう国なんだから、これに対応するほうとしても「中国に従属するか、中国を潰すか」の二択しかない。
ニクソン以降のアメリカや、リーマン以降の欧州は「民主化と自由経済」で中国を潰そうとしたが、現段階ではカウンターを喰らったような状態になっているわけで、さて次の手番は中国なのか、西側なのか。
いまはそんな間合いをはかっている時期ということなんだろう。