「統一教会問題を扱うことはテロリストの望みを果たすことでよくない」なんてことを言う人間が、このところチラホラいるらしいという記事をヤフーかなんかで見かけた。

 

 それはちょっと違うと思うんだ。

 犯行は犯行。テロリストの主張は主張。それぞれ別モノとして考えられるべきことで、これはイスラム原理主義だろうがなんだろうが変わらないと思うんだ。

 山上が自分の一生を懸けてまで主張したかったことは何なのかというのは、社会全体で考えられるべき命題だ。

 

 テロリストの主張がメディアに乗るとなれば「俺も」と真似る人間がいるのではないかと危惧するのもわかるが、私としてはそれも「出るなら出ればいい」と考える。

 もちろんその被害者になるのはまっぴらごめんだが、そんなテロリストが続出するなら社会自体がおかしいんだから、それをメディアの報じ方ぐらいで蓋しようったって無理だもの。

 

 だから統一教会の問題をメディアが報じること自体は構わないのだが、ただ言いたいのは「現実をきちんと評価しろ」ということなのである。

 

 きのうは久々にNHKの9時のニュースにチャンネルを合わせていたのだが、そこで「旧統一教会に関する相談件数が事件後増えている」という。

 だが、それがどのくらいかというと相談件数は94件で被害とされる総額が約8億円だとか。

 

 はあ? だ。

 消費者金融のCMにダマされてリボ払いしてる被害額の何十分の一なんだ。

 

 有吉弘行が占い師ディスしてる記事も見かけたんだけど、占い師にダマされてお布施してる総額のほうがよほどデカいんじゃないか?

 

 そんなもんにギャーギャーいって、あろうことか「日本の政治が統一教会に支配されてる」とか。

 アホかよ。

 むしろ気にも留めていないから平気で手伝わせていたんだろう。

 

 教団名の変更だって、オウム真理教ですら認められてきたものをなぜ統一教会がダメだと思うのか。

 まったく騒ぐ意味がわからない。

 

 私としても統一教会などなくなればいいとは思うが、以前から記してきたように当事者同士が処理すればいいことで、政治やらなんやら持ち出すほどの話じゃない。

 

 岸田内閣もさあ、統一教会との関連の有無だけで大臣なんぞ決められたらそっちのほうこそ日本にとって大マイナスだ。

 

 統一教会どうこうよりも、医師会の献金もらってめちゃくちゃなコロナ対応を許していることのほうがよほど問題は大きいってのは、ふつうに考えればわかることだろうが。

 

 統一教会批判に精出している人たちにはぜひ、羹に懲りてなますを吹くって言葉を1000回繰り返してもらいたい。