コロナ禍以降、ずっと過去に放送したものを使いまわしていたBSテレビ朝日の『お笑い演芸館』で久々に撮りおろしのネタを見た(見逃している放送回もあるのでこれ以前にもあったかもしらんが)。
ザ・ぼんちとミキがすべり倒していたなあ。
いやでも、ベテランになっても安定することなく新味を求めるぼんちも、既にテレビで売れていてワーワーと騒いでおけばとりあえず形になるにも関わらずチャレンジングなネタをかけるミキにも好感を覚えるのは確かなんだけれどもね。
結局笑うのは、既知のネタを引き延ばしたタイムマシン3号のほうなのだが、まあいいじゃん。
ただミキに関しては、ナイツがMCの番組で、ナイツの持ちネタ的な「こないだまで〇〇してまして」「それ兄ちゃんじゃない」みたいなネタの入りをしたのはいただけないかな。
多分知らずにやったのだろうとは思うのだが、今後そういうことのないよう、ネタにしっかりとした作家をつけてみてはどうなのか。
ネタのテーストが「兄弟仲の良さ」というところで留まっていて、イマイチその殻を破れていないような印象もあるので、他人の書いた「兄弟」を武器としないネタをやり込んでみたら、何か新たな境地が見えてくるような気がしないでもない。
日付を跨いで14日、テレビ朝日の『霜降りバラエティ』の上京大阪芸人を紹介する会(前編)。
ここで初めてみた男性ブランコのネタが衝撃的だった。
深夜なのに大声で笑っちゃったよ。
ただし途中に笑いが少ないぶんオチにまで観客を引っ張っていくのが大変そうで、特殊な状況設定とその説明を要するネタというのが彼らの持ち味であるならばテレビ的に売れるのは難しいのかな。
それこそキングオブコントの決勝まで進出したならば、じっくり見た上での評価を受けることもできようが、現状だとそこにたどり着くまでが大変そうな気はする。
ネタが次回放送に持ち越しとなった蛙亭は、逆に売れっ子の空気感は既に持っていて、近々に多くのテレビ番組で見かけることになるんだろうという予感はある。
有田ジェネレーション出演時もそうだったのだが、中野も岩倉も、ネタ以外のやり取りでしっかり「変な人」感が伝わるのが強みだわなあ。
ただ肝心のネタのほうは、新奇でおもしろそうな感じは漂うもののどこか荒っぽいというか雑な印象を受ける。
結成から8年という割に2人とも演技がこなれてないんだよなあ。
夫婦や恋人同士でない男女のコンビだと、ネタ合わせに時間を取りづらかったりするという事情があったりもするんだろうか。
でも同じ男女コンビでもゆにばーすなんかはしっかりこなれているし、ということは本質的に2人とも演技がヘタということなのか。
実際のコントにおいてはそれが持ち味になっている風でもあるのだが、それでいいのか悪いのかはよくわからない。