かつてインテリと称された頃の左翼はマルクスやらトロツキーやらと様々な文献を読み込み、探求し、論考を重ねていた。
本質的なところを理解していたのかどうかはともかく、様々な社会問題を是正する方策を、資本主義ではない別角度の理論=共産主義やら社会主義やらを下敷きにして、いろいろと考え、時に実行していた。
ソビエト連邦の崩壊によりそうした共産主義、社会主義的思想が根拠となり得なくなった今、新たな理論を生み出すこともなく、ただ上っ面だけで資本主義的なものや伝統的なものから生じる問題点に対してNOを突き付けるだけの存在となり果てたのが、現在の左派あるいはリベラルを称する人々の正体だ。
換言すると以下のような感じ。
現状の日本社会よりも、あらゆる人々が月100万円ぐらい給料をもらってカネに苦労しない社会のほうがそりゃあいいだろう。
ではそのために何を為すべきか、全員に100万円配ったらどんな弊害が生じるのかという理論理屈を考えようとせず、ただただ「皆が100万円もらえる社会を!」「100万円もらえない今の社会はダメだ!」と言っているようなもの。
理論理屈も実現のための方策も示さずにただただ「自由」だの「平和」だのと理想ばかりを言っている。
理論的裏付けも何もない、単なる自分の感想を、さもそれが真理であるように言い、それに反対する者を徹底して糾弾する。
ジョン・レノンは理屈はなくとも「想像力が平和実現のカギになる」とひとつの考えを示したが、それすらせず「平和平和平和が大事」と何かに憑かれたかのように繰り言を続けている。
それが現代のリベラルなるものの正体なのだ。
そんなアホウでありながら、かつての左翼がインテリだったという体裁だけを持ってきて、やっぱり上っ面だけでインテリ意識を持ち続ける。
アホウの極みだ。
韓国では左派の文政権において、このところ不正が頻出しているようだが、そりゃそうだ。
何も韓国に限った話ではなく、現代においてなお左派であるような連中は一様にして、理屈も何もないままに「自分が正しい」と思い込んでいて、自分が正義だから敵対者には何をしたって構わないと本心のところで思っているのだ。
習近平体制の中国を見れば明らかではないか。
だからといって別に右派右翼がアホじゃないと言っているわけではない。
右だって基本アホなのだが、それでもまだ「韓国人の態度が気に入らねえ」というように具体的な対象から生じた不平不満を基にした実感がこもっているから浮ついた左派左翼の戯言よりはよっぽどマシだし、良しにつけ悪しきにつけ感情移入もしやすい。
だからトランプ大統領も英ジョンソン首相も、メディアがいくら批判したところで一定の支持を保ち続けることにもなる。