昨日に続いて銃弾提供の件。
 
 これに関して「武器輸出三原則の既成事実化で、今後の見直しにはずみがつく」というような議論も見られるが、これには私は否定的だ。
 逆に今回の件によって、反対勢力からは「例外が出ないよう」と厳しいチェックが入ることになり、見直しが成ったとしても解釈の自由度は低いものとなるだろう。
 
 それよりも、注目すべきはその決定までのスピードだ。
 
 昨日は「よく分からない」と記したが、その後の報道を見ると、やはり日本版NSCによる決定だったようで、これは日本政府のものすごい変革だ。
 
 今後、もし中国や北朝鮮から日本への急な攻撃があったとしても、それなりの対応が可能であることを思わせ、その点では非常に心強い。
 中国なども、この動きを見て日本の変化に脅威を感じ「安易に手を出せない」との思いを抱いたに違いない。
 結局これが抑止力にもなるわけだ。

 が、一方では、今後NSCの決定によってアメリカの主導する戦争に、日本が速やかに参加するということも十分にあり得そうだ。
 これには私は断固反対である。
 
 だいたい、アメリカの起こす戦争なんてロクなもんじゃない。
 結果戦争とはならなかったが、先日のシリア攻撃に何の正当性があるというのだ。
「独裁体制で民主的じゃない」なんて理由で中東の国々を攻撃することにはいささかも同意できない。
 シリアにはシリアの文化に基づくやり方があるわけで、そこに他国が口出しすることがとても正しいとは思えない。

 
 あと、それとは別に今回の件で、「特定秘密保護法」の面でも一定の基準を見せ付けたことは大きかった。
 この国の方針を左右する今回の決定が特定秘密にあたらないという、これについて朝日新聞あたりはどう書くのだろう。
 ここのところ連載している特定秘密保護法反対論者による連載が、今日の朝の新聞に同じように載っていたら大笑いだ。