「感動」とまでは言い過ぎかもしれないが、しみじみと感心した。
 
 
 中国の防空識別圏として設定した域内を米国B52が飛行したことばかりが大きくニュースで報じられたが、その以前、中国側が設定を発表した23日。
 中国側の設定した空域と元来日本が指定している空域との重なる部分に飛んできた中国の情報収集機に対して、日本の航空自衛隊はF15をスクランブル発進させていたというではないか。
 
 中国側の出方もまったく分からず、戦闘になるやもしれない事態に際し、航空自衛隊は通常通りの警戒態勢を敷き、任務をこなしていたのだ。
 そして中国は、防空識別圏というのならこの日本の行動に対して、さらにスクランブルをかけるのが当然であるのに、それをしなかったという。
 
 完全に航空自衛隊の勝利だ。
 そうしたことがあったからこそ、米軍も安心してB52を飛ばせたということもあっただろう。
 
 
 日本はきちんと自衛隊に守られているのだ。
 
 全日空と日本航空がフライトプランを提出したことについて、私は先日、国の責任を問う文を記したが、撤回させていただきます。国はちゃんとやっていた。
(とはいえ、いつ中国が暴発するかも分からないのだから、全日空と日本航空はフライトプラン未提出で航行するのでなく、乗客の安全確保&中国への抗議の意味で、問題域内を通る便はすべて欠航すべきだとは今も思うけどさ)
 
 
 しかしなんでマスコミは、「最初から自衛隊が中国機にスクランブルをかけていて、それに対して中国軍の動きは無かった」という重要なことを報じなかったのか。
 対中国において、日本は最初から毅然とした態度を見せ、中国はそれに対して何もしなかったのだ。
 国土国家の安全という意味で、このことよりも大切なニュースなんて無いだろうに。
 なんでそれをメディアでなく個人のブログで知ることになるのか。
 
 問題意識を持って取材すればすぐに分かったことだろう。
 これは機密でもなんでもない、自衛隊の通常任務なのである。
 ふだんから官庁の発表をそのまま書くだけの仕事しかしていないからB52のことだけを大きく報じて、「日本に先んじて米国が中国に示威行為をした」というような誤った認識が国民に広がってしまう。
 
 なにが特定秘密保護法反対だよ。その前に、まずふつうに仕事しろ!