"あなたのSTYLEを輝かせ、キャリアを磨く"
キャリアブランディング
株式会社CCI 代表取締役
研修講師の
山本洋子です。
東京都が要請した
12日間のGW STAY HOME週間。
新緑が目に眩しい心躍る季節ですが、
今年はすっかり景色が違ってみえます。
世界中が見えない敵に
不安と恐怖を覚え、日々闘っています。
自分の命、そして大切な人の命、
全ての尊い命を守るため、一人ひとりが
何をすべきかを真剣に考えないといけません。
危機管理の考え方。
長年航空会社で働いていると、
「安全」という観点が身体に染みつきます。
CAの仕事は華やかなイメージを持たれることが
多いのですが、一番の任務はお客様の安全を守る保安要員としての役割です。
お客様サービスよりも優先されるのが「安全」。
何はともあれ「安全」なのです。
今、世界中で起きている医療崩壊。
日本もいつ起きてもおかしくないほど、
医療現場はひっ迫しています。
患者の命を救うことが医者の使命。
その使命のために、お医者様は寝食を忘れて治療にあたっています。
この観点で言えば、患者ファースト。
患者の命が最優先されます。
でも危機管理の観点からは、
お医者様ファーストでなければいけないのです。
まずは医療現場の環境を整える。
マスクを配るのであれば、患者よりお医者様が先。
つまり、安全を作る側の安全が最優先です。
CAには厳しい緊急避難訓練があります。
実機の模型で、緊急事態を想定した本場さながらの訓練です。
高度10000メートルの上空で、
急減圧が起こったら。。。
急減圧というのは、何らかのトラブルで機内の気圧が保たれなくなった状態です。
急減圧の状態になると、酸素なしでは20秒ももたずして意識がなくなります。
急減圧になると、天井から酸素マスクが落下します。そして飛行機は酸素を必要としない低い安全な高度にまで急降下するのです。
そんな状態になった時、
多くの親は自分よりまず子供を優先して
先に子供に酸素マスクをつけようとするのですが、ますつけるべきは親です。ほんの20秒で意識がなくなる状況です。子供を優先していたら、親が倒れてしまう可能性があります。
親が倒れてしまったら、子供を守ることは出来ません。
同じことがCAにも言えます。
緊急事態にはお客様よりまずCA自身の安全を確保します。CAが倒れてしまったら、お客様を救うことが出来ないからです。
今の医療現場を見ていると心配でなりません。
患者の命を救うお医者様たちの現状が酷すぎるのです。
マスクも防護服も不足し、治療にあたる人手も足りない。休息も十分でない状態で、不安を抱えながら闘っています。
ダイヤモンドクルーズ号での爆発的な感染。
乗務員は懸命にお客様対応にあたっていたと伝えられています。
体調を崩したお客様にはPCR検査がおこなわれましたが、乗務員はあと回しです。
本来ならば、まず乗務員の検査を行い、陰性を確認した上でお客様対応にあたらせなければいけなかったのだと思います。
「何で乗務員が先なんだ!」
と非難する人もいるでしょう。
でもダイヤモンドクルーズ号でまず乗務員の検査を行い、陰性の確認が出来た乗務員がお客様の対応をしていれば、不要な感染を抑えられたかもしれないと思うのです。
非常時にはまず乗務員の安全を確保しない限り
お客様の安全は確保出来ないのです。
今回の新型コロナウィルスは私達に色々なことを警鐘を鳴らしています。危機管理もその一つです。医療従事者の皆様だけでなく、日常生活を支えてくれるスーパーの店員さんやその他多くの皆様に感謝すると共に、個人として何をすべきかに真剣に向き合わなければいけません。
今はまず自分自身が感染しないこと。
そのために外出せず家にいることが、
コロナと闘う全ての方への後方支援です。
そしてそれが今私達に出来る最大の社会貢献であると思っています。
最後までお付き合いいただきまして、
ありがとうございます❤️