あんたが奇跡になるんやで・・・・・・・
年をとる(老いる)ことは奇跡をみせる力がつくってこと
100歳が走りまわるだけで周りを喜ばせられる
癌患者も一緒
末期癌患者は、
笑っただけで・笑うだけで奇跡を見せられる
そういう役目を持っているということ・・・・・・
今朝、テレビ小説のカーネーションで耳にした言葉です。
近くにあったチラシの裏に急いでメモしたので
セリフどおりでなく
微妙に間違ってるかもしれませんが
心にズド~~~ンと響いてきました。
末期の癌患者の女性に
主人公の糸子さんがかけた言葉でした。
ドラマの中の末期癌の彼女は30代くらいの若い母親でした。
子供達に哀れな姿しか見せていないのが辛い
自分も辛いけど
母親のそんな姿をみている子供達のことを思うと余計に辛い
シアワセにしてあげたいのに
悲しませることしか出来ないのが辛い
涙を流しながら
心のうちを告白していました。
癌になって3年半のワタシ
何が辛かったか?・・・・って聞かれたら
もちろん自分が死ぬかもしれないって思うことも辛かったけど
実際、一番辛いとおもって涙をこぼしたのは
子供達に辛い思いをさせてしまっていることを実感したときでした。
ワタシは特別にいい母親ではありませんし
そこらにいる普通の主婦で普通の母親です。
でも、多くの母親が一度は同じことを感じたのではないでしょうか?
おそらく父親も同じだと思うけれど
子供が幼ければ幼いほど
その想いっていうのは強いのではないかと思うのです。
ワタシは、卵巣癌と告知されて入院するまでの半年の間
原因不明の身体の痛みに悩まされながら
フルタイムで仕事をしていたのですが
職場ではしゃきっとしながらも
家にいるときはずっと前かがみで
緊急入院するまでの3か月程の間
家では、気力も体力もおいつかず
少し動いては横になる情けない母親でした。
そんな姿を、当時14歳だった末っ子の息子が
どんなふうに感じているのだろう?
そのことを考えるたびに気持ちが凹んでいました。
仕事を辞めて、身体を休めて
元の元気な母親に復活するんだって思っていたのに
まさかの卵巣癌告知・・・手術・・・抗癌剤治療・・・3度の再発
復活どころか、事態は悪い方向へ進んでいきました。
再発・・・そして再再発の時は
真正面から母親の病気を受け止めている子供達に対して
本当に申し訳なく、とても辛かったです。
けれど・・・・・3度目の再発を繰り返したばかりのワタシは
今とてもシアワセです。
客観的に再発を繰り返す患者・その家族は
不幸・可哀そうにみえるのかもしれません。
けれど・・・・我が家の家族は全員が今シアワセだと言います。
それはなぜか?
今朝 耳にしたこの言葉
末期癌患者は、
笑っただけで・笑うだけで奇跡を見せられる
そういう役目を持っているということ・・・・・・
あんたが奇跡になるんやで!!
ワタシは末期ではなかったけれど
卵巣癌ステージⅣ期の告知をうけても
抗がん剤治療を受け、副作用に悩まされても
再発を繰り返しても
そのたびに凹んで悩みも繰り返しながら
最後にはバージョンアップして復活してきた自分に
今は自信を持っています。
それを奇跡という言葉にいいかえるならば
結果的に子供達に“奇跡”をみせてきたんじゃないかって?
今年1月末、3度目の再発の時
【根拠のない自信】という言葉を口にした長女
それも、今なら説明がつきます。
ワタシは癌になったおかげで
子供達に奇跡をみせる役目を与えられ
笑ってきたおかげで
笑い続けてきたおかげで
奇跡を起こしてきたのかもしれません。
今朝、慌ててメモしたドラマの中のセリフに
今のままでいいんだよ!!
これからも笑って・笑っていけばいいんだよ!!
自分が気づけたことを認めてもらったようで
感謝の気持ちでいっぱいです。
3年半前に危惧した息子への不安は
今は全くありません。
代わりに自信をもって本人に伝えています。
病気になったって、何歳になったって、大丈夫! 大丈夫だよ!!・・・って