他者からの見方はともかく、俺の試行錯誤してきたDEATHROLLというバンドが一種の完成系をお披露目できるかもしれないというワクワクと武者震いとでおれは気が気じゃない。
やはりバンドは一人でステージに立つより生演奏、フルメンバーで、それぞれが全てをリズムに合わせてアンサンブルを奏でるからこそ美しい。
俺はずっと自分には無理だと決め付けていたバンドでの再現が次のライブで決行される。
俺はつい最近まで、DEATHROLLはどのようにレベルアップしていけばいいのか、どのようになればよくなるのか、それが一切わからずにいた。
俺に必要なものは、自分には無理だと決め付けず、どんどん新しい目標に挑戦していくことのように思えたのだ。
一人でやることが今までのDEATHROLLの意義だったが、今は俺は考えが違う。
どんどん貪欲にレベルアップを図っていきたい。
DEATHROLLの音楽としてのレベルをどんどんアップさせてゆきたい。
Judas Priestがノストラダムスを自分の主張を貫いた、正しくメタルだと言っていた。
5年前までは俺もなよなよした未熟者だったが、今やどんな強面の人間にも言うべきことは言うことができる。
おれは自分の考え方に自信を持つようになった。
一昔前の俺は確かに言うことに統一性もなければ、逃げるようなことも多かった。
おれのことをなめてくる輩が多いのはその当時をみていた人が多い。
しかし、それはそれでしょうがないしそれを隠すつもりもない。
今の俺は、できていないことは自分のことでもできてないとはっきり言うし、基本的に本当に決まったこと、確定した事実しか人には伝えない。
憶測の感情論ほど見苦しいものはないからだ。
だからこそ、実績としてできあがるまでは途中過程は人には言わない。
おれはこんなに努力してるぜ、こんなに髪を伸ばしてる
そんなことは自分から言って何になるであろう、とおれは思う。
第三者は意外と冷静にみている。
現に当初は酷かったおれのリスナーの反応だが、今のおれの音源や演奏を初めて観る人は好意的にみてくれる人が圧倒的に多い。
これが何よりの証拠である。
