青空のように 小細胞肺がんの母とわたし -7ページ目

青空のように 小細胞肺がんの母とわたし

母の闘病記。当初限局型でありながら完治しないと言われ2ndオピニオン等諦めてしまった母。しかし標準治療を取らなかった最初の病院に疑問を持ち県立がんセンターに転院、完治目指すも間に合わず多発転移、放射線治療抗がん剤を終えて在宅で緩和ケアがはじまりました。

こんばんは🌌


今日は報告というより、取り留めなく

ここ最近の母の話しをします。



訪問診療の医師の初往診のこととか

喋られる今のうちに会いに来て欲しいと

頼んだ唯一の人のこととか

その辺をアップしようと思ったのですが…

今は文を纏める気持ちになれなくて。





母が介護用ベットに寝たきりで過ごす

ようになって、きのうで10日。



仕事が終わった足でだいたい午後3時頃から

父の夕飯時を見守る感じで実家通い。


二階の弟夫婦に朝晩を任せて

午前中は訪問看護さんが入ってくれてます。




母は眠っている事が殆どで

夢とうつつを行き来をしていても

声をかけるとハッキリと受け答えしたり

とてもしっかりとクリアな時もあります。


そんな時は不自由になった事が

やりきれないのでしょうか。



父からきのう聞いた話し。

明け方、父が起きてまず母の顔を見ると

パッチリと起きていたそうです。

そしてニコ

「お父さん…もう終わりにしよう」

そう言ったそうで。


その話しを父から聞いて、

父のその時の気持ちを汲んで労って

そして励まして…。


帰宅してから思い返してわたしも泣けて

しまいました。

やっぱり辛いよねお母さん。





そして今日も母に会いに実家へ🏠



眠っていたけれど、声をかけると

すぐに目覚めて意識がハッキリし、

さっき〇〇ちゃんが来てくれたんだよ、と

報告してくれました。

妄想や夢でもなく、しっかりと本当のこと。




ああ今日もお母さんしっかりしてるなぶー

そう思いました。


そして「ニコエアコンのスイッチを入れて」と

言ってきました。


母が寒いのかと思ったら、わたしが寒いと

いけないと思ったからだそう。


わたしは寒くないよ〜平気だよ〜と言うと

「ああそう、良かった」と言い目を瞑る。

寝たきりでもお世話したい心がある母。




午後はだいたいほぼ眠っていて、

今日もオムツ交換の時間になり

声をかけると目を開けて、

またしっかりとした口ぶりで

「…ありがとう」と。


黙ってわたしがする事を受けてくれ、

最後に汚れたものをビニール袋に入れ

口を縛ったりしているとまた声をかけてきて

「汚れてなかった?」とポツリ。



ぶー?(しっかり排尿してるけど汚れとは?)

今の商品はとても良く出来てるから

漏れたりしてなくて平気だよ、と言うと

ショボーンああ良かった」とポツリ。


たぶん便で汚れてないか、またその

処理をさせることを申し訳ない、と

そう思ったからなのか…。


だから平気だったよ、と伝えられて

「良かった」 だったみたい。


母には何が良かったのかはあえて

聞き返さなかったけれど真顔




夕方の薬を飲ませて、オレンジを絞って

ジュースにしてお口直し。

酸味が好きだと言って喜んできたけれど

今日は少しン〜〜〜と不評な反応だった。


沢山飲むと吐いてしまうので

100ml弱を数回休憩入れストローで飲む。

背もたれも嘔吐しないよう少しの間立てて

姿勢をキープ。



午後のお世話がひと通り終わって

スヤスヤ寝ている母のベットの横の

椅子に腰掛けて、毛布の下の手を握り

しばらく母の顔をじっと見ていた。



午前中は吐いてしまったりがあったそうで

たぶん、その時に汚してしまったことも

今日は覚えていたのでしょう。


だから、わたしがオムツの交換をした時に

汚れなかったか気にしていたのだろうな。



認知症の波が落ち着いていてクリアな時は、

思うように動かない身体と介護される側で

ある事が心苦しいのでしょう。


今日の帰り際、またねの声かけにも

「気をつけてね、本当に気をつけてね」と

念押しを数回してきた。

そして「ありがとう」と言ってくれた。



ここ最近の「帰るね」の挨拶には

「あ、はーい」と手をヒラヒラして

「またねー」でフワッと終わっていたのに。





認知症という病いも、時には神様がくれた

ギフトなのかもしれないと思える。


不自由である事の葛藤や死への恐怖を感じず

ニコニコするか少しぼーっとしてるか。


料理や何かのお世話をしてるつもりで

話していたここ最近の母の姿と、

今日のように目をつむりどこかジッと

耐えているような表情の母。



でもそのどちらも母の姿で

どちらも家族をいつも気遣う母に

変わりは、ないよね。




ちょっと久しぶりに思い切り泣きました。


きのう今日の母の心模様を思いやると

やっぱり切なくてね。



でも、それでもやっぱり

母は幸せなんだと思います。

沢山の人に助けられて、

大好きな家で過ごせて

父と弟と弟嫁ちゃんと、

そして孫たちに囲まれて。

そしてわたしも居てさ。


お母さん、わたし達いっぱい喧嘩したね。

一年以上口をきかないこともあったり

孫の子育てに干渉してきてNOと言ったり、

あなたの望む素直な娘じゃなかったかも。

だけど、それでも大好きな事に

かわりはないよ。