空を見上げることが大好きなわたしですが
空の色も、山の緑も、海のきらめきも
なにも目に入らない、心に届かない時間を過ごしていた時期がありました
わたしが
喜怒哀楽の怒と哀を愛するようになった
きっかけについて、自己紹介もかねて
書いてみたいと思います 長文です🙏
***
わたしは夫の不倫を経験しました
それはもう、まったくの晴天の霹靂
正確に言うと
当時わたし達夫婦には大きな大きな溝があり、とてもギスギスピリピリしていました
が
何があっても不倫だけはしない人だろうと夫を信じ、そう決めつけていたわたしにとって、まさに晴天の霹靂の出来事でした
体力的にも精神的にもハードな激務をこなし、ほぼ毎日終電かタクシー帰りの夫
わたしは
そんな夫に迷惑をかけてはいけない
夫が仕事に専念できるようにと
必死にワンオペ育児に奔走する毎日
でも本当は
しんどかったし寂しかった
大好きな夫との間にうまれた子供たちの
愛おしいアレコレを、もっと夫と一緒に
悩んだり笑ったり喜び合いたかったのです
何度か夫に
「もう少し家族の時間をとれないかな?」と聞いてみたけれど、
土気色の疲れ切った顔で
「ごめんな。あともう少ししたら、今のプロジェクトが終わったら、、落ち着くと思うから。ホントすまん。。」と言われるとそれ以上は何も言えませんでした
落ち着くどころかどんどん激務になっていく夫の体力・気力を心配する想いと
子供たちの成長はわたしが守るんだという想いがどんどん膨らみ、
今はそんなことを言ってる場合じゃない
わたしが頑張らなくては
イイ歳した大人なんだから
妻なんだから
母親なんだから
しんどいなんて言ってはいけない
寂しいなんて感じてはいけない
そんな風に感じるわたしがダメなんだ
そんな考えにどんどん置き換わっていきました
けれど
追いやられただけで消えて無くなったわけではない寂しさは、わたしの奥底でかたいかたいシコリとして残っていました
そのシコリは発酵してグツグツと膨らみ
そんな想いを腹に抱えていたわたしは
夫が仕事の飲み会でタクシー帰りになると、とてつもなくイライラしたし
たまに家に居ると思ったら、一場面だけを切り取って見当違いなポイントで子供を厳しく叱ったりする夫にどうしようもなく腹が立ってきたのです
夫を心配する気持ちも
夫を支えたいという気持ちも
家にほとんど居ない夫にイライラする気持ちも
家のことも子供のことも何も分かっていないのに口出ししてくる夫を、心底邪魔に思う気持ちも
全部
あの頃のわたしの中にあった本当の気持ちでした
夫の帰宅時間は更に遅くなっていき
口数もどんどん減っていき
些細なことで子供を激しく叱ったり
心底面倒くさそうに舌打ちしたり
家の中の空気を凍りつかせることが増えていきました
大好きな人と結婚し
愛する子供たちと出会えた喜びも楽しさも
形としてはそこにあったけれど
実際にはどんどんどんどん
怒りや哀しさのエネルギーが充満して
爆発しそうになっていた頃
夫の不倫が発覚したのです
***
そこからは怒と哀どころではない
ドロドロの感情の世界へ一気に投げ込まれました。
怒り、恨み、無気力、全てを投げ出したい気持ち、逃げ出したい気持ち、、、初めて経験する感情の数々に吐き気がしました
そして
その気持ちを夫が受け止めてくれることもありませんでした
「不倫がバレた夫とは平謝りして妻に許しを乞うものだ」と信じ、そう決めつけていたわたしは
発覚直後の夫の言葉と態度に、更に深いドロドロの世界へと突き落とされていきました
「今の俺の人生のバランスを保つために、相手女性の存在がどうしても必要で、別れることはできない。おまえと子供たちの生活は経済的にも全て今まで通りにするから、こうなった以上俺はでていく。子供たちには俺は単身赴任になったということにしよう。」
ペラペラペラ〜と話し出す夫が、
夫の皮をかぶった宇宙人のように見えました
わたしという人間が
わたしたち夫婦が
家族が
粉々に砕け散ったように感じました
***
ドロドロの感情の世界からとにかく出たかった
出たくて出たくて仕方ないのに、でも出られなくて苦しくて、、発狂しそうでした
子供たちのために、どうにかこうにか発狂の一歩手前で踏みとどまってるような、そんな日々の中
このままでは本当におかしくなってしまう
一人ではもう無理だと本能的に感じたわたしは
さくまあいこさん、ゆんさんとの出会いに恵まれ、サポートを受け始めました**
いま、わたしはドロドロの世界から出て
夫と子供たちとすったもんだしながら
喜怒哀楽をさらけ出し幸せに暮らしています
お二人は
「夫の心を取り戻す為に、ああしなさい、こうしなさい」と言うことは決してありません。
かけて頂いた言葉は沢山あるけれど、
根っこはただひとつ。
「あなたはどうしたい?」
ドロドロの世界から出たい一心で、
わたしはドロドロの感情をひとつひとつ味わっていきました
わたしがどうしたいのか、知るために。
ドロドロの怒りや憎しみの下には
わたしの孤独や寂しさが押し込まれていて
孤独や寂しさの下には
わたしの愛や感謝や優しさが隠れていました
そうやって
わたし自身の喜怒哀楽を味わい尽くしていくと
夫には夫の、怒りや孤独や寂しさがあったのだということ
そして
いつも、不倫して宇宙人のようになっていた時ですらも、わたしや子供たちを愛し必死に守っていてくれたことを知りました
お互いや子供たちのことを
同じくらいの熱量で思いやっていたわたし達夫婦
熱量は同じでも、表現ややり方が違っていたわたし達
そこにたどり着いたとき
わたしは自分がどうしたいのか、やっと見えてきたのです
夫のことが大好きなこと
夫の不倫がとてつもなく悲しかったこと
夫とは夫婦としてやり尽くしてみたいこと
やり尽くした先に
夫婦としての道が続いても
別々の道をいくことになっても
どちらでも、なんでもいい、ということ
それを一つ一つ夫に伝えていきました
そして
あなたはどうですか?と尋ねていきました
わたしと夫の
夫婦としての縁は、どうやら今のところ続いているようです
先のことは分からないけれど
出会ってからいまが一番、心地よい関係です
***
夫の不倫は
とてつもない怒りと哀しさがつまった
ドロドロの出来事でした
でもわたしにとって なくてはならない
とても大切な出来事でした
夫の不倫が
わたしが喜怒哀楽の丸ごと全部を愛でるようになったきっかけです
わたし自身を本気で愛し始めたきっかけです
夫よ、よくぞやらかしてくれやがったな!
サイコーにしんどい、のち、幸せ
剛毛息子のつむじに似てる…笑
息子も色々やらかしてくれやがるけどとてつもなく愛おしいヤツ
長文を読んでくださり
ありがとうございました