今週のことば音楽にタブーはない。そこに何らかの政治的意味を見出そうとするいかなる試みも、自己の不幸を反映した瑣末な末梢神経の反応にすぎない。音楽の唯一の政治的意味は、それが政治と言えればという話だが、人間が人間であるだけで尊敬を受けるに値するという信念であり、それは金や数字や力関係しか信用できない矮小な輩が立ち入ることのできぬ、根源的自由の領域なのである。 ジャンマハムード・ゴスペリ『魂の政治』より。