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サズ奏者 FUJIのブログ

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わたしは練習が好きだ。練習、それはわたしの生きがい。希望そのものである。耳を傾けるのはわたしの2つの耳だけ。音を感じるのはわたしの魂だけ。この道は全く果てしない。無限に続く砂漠の海を、どこが道なのかも判らぬまま歩いているような。。それがまた、心地よいのである。心に浮かんだ音をつむぎ合わせて行く。そしてすぐに消えてしまう。誰も聞いていない。もしかすると聴くに耐えない代物かもしれない。いやたぶんそうなのだ。
  
 人に聴かせるための音楽の練習と、自分が一息つくための練習とを、わたしは区別している。心の中には固い扉で仕切られた2つの部屋がある。できることならば、ひとつの部屋だけで過ごしたいものだ。

とまあ、ほんとうのところを書いてみたが、人様に聴いていただくための努力も、それはそれで楽しいものだ。今はまだ成功していない試みのいくつかも、数年後には実を結ぶだろう。しかし、そんな努力だけではつぶれてしまう。面白くなくなってしまう。むかしフラメンコギターを習っていた頃、先生にプロになりたい、と言ったことがあった。先生はしばらく考えてから言った。フラメンコを好きでいたいなら、プロなんか目指さない方がいい。
そうなのだ。わたしにとっての練習。それはサズを嫌いにならないでいられるための、心の整体のようなものなのである。