謡のお稽古再開です。「鵜飼」 | 能楽師 辰巳満次郎様 ファンブログ

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赤面のビデオ鑑賞&独り悶絶反省会も終わり、平和に謡のお稽古再開しました。
休止していたシーズン物の「鵜飼」です。
以前よりは声も出るようになったし、少しは謡っぽくなってはきたものの、なかなか思ったようにはできません。
先週なんて姉弟子(といってもワタシより年下のキュート♪なミセス)がやはり同じようにシーズン物の「氷室」をお稽古していらっしゃり、これがまた声も良く出ていて、上手なの! めったに褒めない先生も「今日はよく声出てたね~」とお褒めです。さすがのキャリア…、素晴らしい!

と、次はワタシではありませんか! 
思わず「先生、次がワタシなんてムゴい…。」と泣き言…。

「氷室」の姉弟子は先生の最初からのお弟子さんで、キャリアも長いけれどセンスもあり、なによりも謡う声が安定しています。ワタシはまだどう声を出したら良いのか試行錯誤だらけです。
吸った息を全部声にして出せば良い、というのはアタマでは理解しているのですが、デキナイ。口もはっきり開けて声を出そうと思うんだけどこれもうまく、デキナイ。先生の謡を真似る自分の謡が違うのはわかるんだけど同じように、デキナイ。
難しいです。

お稽古は先生と向かい合わせに正座して、一句ずつ先生がお手本で謡い、その後をワタシが謡う、というように進んでゆきます。ちゃんと謡えればサラサラお稽古が進むのですが、節回しが難しくてつっかえつっかえだと謡本で1ページぐらいしか進めなかったこともあります。
おさらいの時は、前回の範囲の最初の一句を先生が謡って下さり(チューニングみたいな感じですね)それから自分独りで前回の範囲を謡います。でも当然ですがご指摘が入らないことはありません。(>_<)
お稽古が終わると足も痺れまくっておりますが、汗だくにもなっています。

昔、団体稽古の謡のお稽古でワタシ以外に誰もいない時があって「じゃあ先生、この時間はお休みにして次の時間帯まで待って皆さんと一緒にやりますね。」とオファーしたら「何言ってるの、せっかくだからやるよ。」と団体稽古なのに個人稽古になってしまったことがあり、声は震えるは、背中に滝のよう?に汗は流れるは、緊張しまくったことがありました。
それに比べれば今はかなり慣れましたが、それでも一対一は緊張しまくりです。

個人稽古に通いだして最初の頃はあんまり家でおさらいしてゆかなかったんですけど、ある時期からこれはイカン、と思い、一石二鳥を狙って、お風呂で半身浴しながら謡のお稽古をすることにしました。
声は響くし、汗はかくし、いい感じ。???
はじめはわざわざ謡本をコピーしてお風呂に持ち込んでいたんだけど、ある時和紙の謡本の方が丈夫ってことに気づき、それ以来コピーはやめてしまいました。(コピーの方がふやけました。)
こうやって謡っていたら、低い声も腹筋で押し出すように謡うと出る!ってことに気づき、それからちょびっとだけですが前より良く謡えるようになりました。こういう自主トレ?って正直なもんで、それをしてからお稽古に伺ったある日、初めて「良く謡えるようになったね」と褒めていただきました。今思うと、そこが本当の「始めの一歩」だったみたいです。(う~ん。そういえばそれ以来褒めてもらったことナイかも…)

お風呂自主トレは今もやってますけれど、ある晩調子にのって大きな声で謡っていたら「今何時だと思ってンのッ!!!!!」と母上の大カミナリが落ちてしまい、それ以来音量をセーブし、お風呂場周辺の物音に耳をすませております。ハイ。