辰巳満次郎先生のメルマガ・アーカイブ、第42弾をお送りします。
どうぞ、お楽しみください。
月日の移る事の早さが、加齢と共に加速するような気になってしまいます。

単に忙殺されている事を言うのではなく、何も身に付かないまま、物事が解決しないまま、時が過ぎ行くということです。
1日のうち、睡眠時間が8時間であろうが3時間であろうが、
同じであります。
「おごり」や「油断」のせいもあるかも知れません。
どなたでもご存知の「初心忘るべからず」は、実は能の大成者、世阿弥の言 であることは意外と知られていません。
現代社会で多くは、「初めの気持を忘れないで」とか、「初心にかえって基礎からやれ」など、要するに「偉そうにするな」という意味に使われる様です。
しかし本来の意味はちょっと違います。
「初めの未熟だった自分の有り様、
それを味わった気持を忘れないように」
ということです。
恥辱屈辱も含めて、です。
世阿弥はさらに「折々に忘るべからず」と言います。
つまり、いくつになっても、
あるレベルを脱却した瞬間、
それまでの自分は「ヘタ」であり、
それは死ぬまで続くのであります。
自分の「ヘタ」を忘れるな、のお話でした。
辰巳満次郎


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