能楽師 満次郎のメルマガ「能にみる日本人の文化」その33 正座(続き) | 能楽師 辰巳満次郎様 ファンブログ

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こちらは、不休で普及に励む宝生流グレート能楽師の辰巳満次郎先生♥に「惚れてまったやないかぁ~!」なファン達が、辰巳満次郎先生♥と能楽の魅力をお伝えしたいな~、と休み休み、熱い思いをぶつけるブログです。

みなさま、こんにちは。西 久美子です。

辰巳満次郎先生のメルマガ・アーカイブ、第33弾をお送りします。
どうぞ、お楽しみください。


まさしく盛夏の候、如何お過ごしであられましょうか?

寝苦しい夜には氷枕が良いとか………。
近頃色々なタイプの氷枕あり、相当な優れものも見受けられました。ご興味あれば是非…。

さて正座のお話。

唐の時代に中国からその座り方が入り、
いまや日本にのみ残った正座。

天子から庶民に至るまで、神仏に平伏する以外には、胡座か立て膝が通常の生活であったのは、古来よりの絵画など見ても解ります。

一般的には「江戸時代に世間に広がった」と言われています。

能にも大きな影響を与えた江戸幕府の「様式美の追求理念」とも言うべきスタイルがなせる業らしいです。

将軍に一同平伏させる為に「正座」と称して様式を整えたことで武家社会に浸透して行きます。

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そして、勿論、能楽の世界にも正座が取り入れられ、装束を着用しない役(紋付き姿の諸役)は皆、正座になりました。

式楽となった能楽は武家のたしなみとなり、全国に拡がりますが、全ての様式も当然伝わります。

能に於ける所作や様式を大事にする精神とともに正座が自然に諸国の武士に広まり、やがて庶民にも広がっていったようです。

そして、神社仏閣で、寺子屋で、茶道・華道・武道などの場で正式な座り方となったのでしょう。

また、平伏しやすい座り方からスタートした意味以外にとても重要なことは

「立ち居がしやすい」
「衣服が乱れにくい」


という事で、理にかなった座り方という意味が増して行き、いつしか普通になっていた訳です。

辰巳満次郎



kumiko

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