能楽師 満次郎のメルマガ「能にみる日本人の文化」 その25 能の様式その7 | 能楽師 辰巳満次郎様 ファンブログ

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みなさま、こんにちは。西 久美子です。

辰巳満次郎先生のメルマガ・アーカイブ、第25弾をお届けいたします。
この号は、平成22年6月11日に配信いたしました。
どうぞ、お楽しみください。


初夏であります。
梅雨に入る前の「夏の匂い」を感じさせます。

「神」⇒「男」の扮装に移らせていただきましょう。

「男」の姿は様々ありますが、基本的には「修羅物」と言う合戦を題材にしたジャンルの扮装から始めます。

能の形式は「複式能」と言って中入をはさんで前半後半に別れており、後半に真の姿を現すのが通常です。

従って、前半の扮装は様々ありますので、割愛して後半の真の姿の扮装をお話いたします。

修羅物には「勝ち修羅」と「負け修羅」があり、
勝ち修羅は源氏、負け修羅は平家
がほとんどです。

源氏の武将姿は、
「平太(へいだ)」という日焼けした坂東武者風の能面を付け、
「法被(はっぴ)」を着て、
大口袴は紺色や萌黄色などの「半切(はんぎれ)」を履きます。

平家の公達(きんだち)姿は、貴族的な扮装で、
能面は在原業平風
の「中将」を付け、
長絹を着て、
大口袴は「白大口」で、武官の正装に近い大人しい姿です。

扇も、
「勝ち修羅」は松や帆掛け船、日の出の柄ですが、
「負け修羅」は波に入り日といった模様になります。

次回は「女」です。

辰巳満次郎



kumiko

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