「鞍馬天狗」のアレコレご紹介(その4)…これでおしまい | 能楽師 辰巳満次郎様 ファンブログ

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こちらは、不休で普及に励む宝生流グレート能楽師の辰巳満次郎先生♥に「惚れてまったやないかぁ~!」なファン達が、辰巳満次郎先生♥と能楽の魅力をお伝えしたいな~、と休み休み、熱い思いをぶつけるブログです。

まり子@夏バテバテガーン、です。

またしても脱線してしまいましたしょぼん
続き&締め、参りますアップ

さてさて、威風堂々の鞍馬の大天狗@辰巳満次郎様ドキドキは、
お一人で登場されるんですが、登場した時の謡には
「御供の天狗は、たれたれぞ」とあるんです。

謡に出てくるお供は以下の面々。
彦山の豊前坊・白峯の相模坊・大山の伯耆坊・飯綱の三郎・富士太郎・大峯の善鬼が一党をはじめとして、地元の関西からは葛城・高間・比良・横川・如意ヶ嶽・高雄・愛宕から天狗の皆さんが馳せ参じます。
(天狗が大勢いるつもりで見て下さいね♪)

なんでも、このお供の天狗さま達がずらり勢揃いする「白頭・別習」
という小書(演出)が宝生流にあるそうなんですよ。

きゃ~、スゴ~イ、見た~いアップ

こういう分身の術じゃないけど、大勢で登場っていうのは、他にもあって、
宝生第二十代宗家継承能の時には、「春日龍神」で龍神揃えが出ました。壮観でしたよ~。
(宝生会HPの表紙のFLASHでその片鱗がうかがえます。)
まり子カンゲキ~ラブラブ、でした~。

また、猩々にも「七人猩々」っていうのがあって、これは第十九代宗家がなさったときに拝見しました。
これもなかなか壮観でした。お酒の入った大甕も登場したし…。

だからね、天狗も見た~い♪
それだけの面装束・羽団扇の小道具までの備えが、宝生流にはちゃんとあるそうです♪

えっへん♪どうだ♪(←と、まり子が自慢するもの変!)

可愛い子方チャン達もこの数年なら大勢揃うので、ぜひ、ぜひ、実現をお願いしたいものでゴザイマス。

さて本題に戻ります。
大天狗様は開口一番、武芸の稽古相手に小天狗を遣わしたのだが役にたったカナ、
と尋ねます。

すると、魔性の少年沙那王クンは
「はい。稽古の上達ぶりをお見せしたかったんですが、お師匠様のお許しも
得ないでそんなことをしたら、ボク、叱られてしまうと思って…、やめました。」

と、沙那王クンはまたしても大天狗のハートをワシヅカミ、魔性ぶりラブラブ!を発揮します。

大天狗様は大満足。
もう~、沙那王クン可愛いったらありゃしない♪イイコだね~♪
何でも教えてあげちゃうよ~♪
、と、師匠に礼節を尽くすことの大切さを
「張良」の故事を例にとって説明するのです。

この「鞍馬天狗」で語られる「張良」の故事とは…。
昔、漢の高祖(劉邦ですな)の臣下の張良という男がいました。
張良が黄石公に最初に出会った時、馬上の黄石公は左の沓を落とし、張良にあの沓を取って履かせてくれ、と言った。
張良はちょっとムカついたけど、沓を取って来て履かせてあげた。
次にまた出会った時、今度は左と右の沓を両方一度に落とし、また沓を取ってきて履かせろ、と言った。
張良はかなりムカついたけど、やっぱり沓を取って来て履かせてあげた。
このことで黄石公の信頼を得て、大事な兵法を教えてもらったというもの。

なんのこっちゃ、と思うでしょ。

でもね、なんとなんと、この「張良」の故事が別のお能にあるのですよ。
そして、来月、9月26日の秋の別会能第1日めに、この「張良」が上演されるのです。

それで、来月のなるほどがってんポッドキャスティングに、
この「張良」のシテをお務めになられる高橋章師が登場なさるんです。

スゴイでしょ~音譜

こんな風に繋がってゆくとね、お能って、面白くってやめられ
なくなっちゃうんですよね~アップ

それでまり子の記憶が正しければ、確か、天下のNHK大河ドラマの「功名が辻」の時の、観能シーンでこの「張良」が取り上げられていて、ワキの森常好師が沓を持って流されているってところを放映してたと思うんだな~。

まり子、行きますわよ~、別会能キスマーク
皆さまも是非、どうぞ♪

ちなみに辰巳満次郎様も、地謡前列に入ってますドキドキドキドキ

ふっふっふ。楽しみ倍増ですわ~♪

とまた脱線しました。
だから、タイトルが粗筋じゃなくて、アレコレにしたんですけど…。

さてさて、ここからは「鞍馬天狗」の一番の見せ場、キリの部分になります。
迫力満点の地謡、囃子、気分が高揚するところです。
そして、大迫力の、大天狗@満次郎様が能舞台狭しと暴れまわり?ます。
これがまた、カッコいいのよ~(きっと)。

ああん、やっぱり観たいなぁ~。
満次郎様の「鞍馬天狗」は観たことないんだも~ん。

大天狗は沙那王クンに、キミを必ず守るからね、そして平家を倒せるよう力を貸してあげるからね、そろそろお別れの時間だな名残惜しいけど…(と地謡が謡う)というと、牛若(沙那王)クンは
「お師匠様!行っちゃいやだ~!行かないで~!」
とこれも超歪訳だけど、そう言って大天狗の袖にすがります。
どこまで魔性の少年であろうか…、大天狗もノックアウト!

ぐっと来つつも、どこにいても影のように寄り添って金星パワーでキミを守るからね、安心して頑張るんだよ、と言うと、
鞍馬の大天狗(護法魔王尊)@辰巳ウルトラ満次郎様は、
ひゅ~っと夕闇せまる鞍馬山の木々の梢に紛れるように居なくなってしまいました。

空には、宵の明星星が輝いておりました。


一見落着得意げ
楽しんできて下さいね~♪


まり子キスマーク