こんばんは。
当ブログにお越しいただきありがとうございます。
ナカヤ カズヒロと申します。
現在、大阪にて易占業を営みつつ、タオと陰陽五行の研究に親しんでおります。
どうぞよろしくお願いします。
今日は「五臓六腑(ごぞうろっぷ)に染み渡る」という言葉でお馴染みの「五臓六腑」についてお話しします。
※本日はかなり専門的なお話になりますので、退屈かも知れません。ごめんなさい。
人の身体(臓器)に、五行の考え方を取り入れたものが、「五臓六腑」と言われるモノです。
ちなみに、心の働きを五行で表したものを五常と言います(別の記事で詳しく書きます)。
また、食べ物の味を五行で表したものが五味(ごみ)。
卍易では食事改善によって元気にさせるだけでなく、時には財運を上げるために食べ物まで利用します。
音を五行で表したものは五韻(ごうん)。
例えば、音楽の授業で習うのはドレミファソラシドの7音階ですが、陰陽五行は5音階なんですね。5種類の音で曲を作ります。
「島唄」とかが5音階の曲。民族音楽に多い音階です。
これも、体調改善などに使います。
このような何でも5つに分けた一覧表があり、「五行色体表(ごぎょうしきたいひょう)」と呼ばれています。これはネットで誰でもすぐに拾えます。
※ちなみに五韻のドレミの表記、どれもこれも正確ではありません。おそらく最初に表記した人が7音階ベースで考えて、広まっちゃったんでしょう。だれも音楽を風水的に利用することなんて考えなかったので、放置がウン十年も続いて現在に至っています。
今、ここできちんと修正を加えれば、
ミソドレラは無射調といってC調ですが、5音階では宮調のDが根っこの音、土の音になります。よって、ファ♯ラレミシが正確な五韻です。ドレミ表記がそもそも間違いの元なのです。
閑話休題。
さて、五臓六腑は、五つの臓(袋状の内臓)と六つの腑(管状の内臓)と書きます。
五行の考えで行くと、本来は五臓五腑となりますが、残りの一腑は三つの臓器を合わせてひとつの腑としています。
この辺りは無理やり合わせた感がありますね(笑)。
これは中医学の内容で、古くから、医術にも五行の考え方を取り入れていたことがわかります。
ちなみに、火の臓器は心臓(臓)と小腸(腑)です。
水の臓器は腎臓(臓)と膀胱(腑)で、金の臓器は肺(臓)と大腸(腑)です。
また、土の臓器は脾臓とすい臓(臓)と胃(腑)で、木の臓器は肝臓(臓)と胆嚢(腑)です。
五臓六腑のうち最後の腑は、三焦(さんしょう)と言います。
これは独立した臓器を表しているのではなく、体の中の領域のことで、上焦、中焦、下焦の三つに分けられます。
上焦は心臓の下と胃の上の部分、中焦は胃の中の部分、下焦は膀胱の上の部分を指します。
つまり、名前の付いた臓器だけで考えると、五臓五腑となり、臓も腑も五行を使って分類していたということになるのです。
そもそも最初の頃の医術はシンプルでした。
どんなものもそうですが、時代が新しくなればなるほど複雑になっているように感じます。
中医学や鍼灸は、身体のしくみに関する言葉からしても、どんどん複雑になっていますし、薬膳などもそうです。
タオ的に言うと、シンプルな方がいいです。
要らないものをどんどん捨てていって、残ったものがタオとなります。
ちなみに、シンプルさは易の特徴としても挙げられています。
易には、易簡(いかん)、不易(ふえき)、変易(へんえき)という特徴があり、これらを「三易」と言います。
不易とは、宿命が変わらないことを意味しますが、変わっていくことを占うため、変易という特徴もあります。
そして易簡は、シンプルであることを意味します。
易は、陰陽から組み立てるのでシンプルになっています。
そう考えると、易はタオに沿ったものであると言えますね。
ということで今日は五臓六腑についてお話しさせていただきました。
よく美味しいモノを食べた時など「五臓六腑に染み渡る」という言い方をしますが、実はその言葉の元には五行の考え方があったわけなのですね。
また、中医学は時代とともに複雑になっている感じがありますが、タオ的にはシンプルな方が良く、その点、易はタオに沿っているということもお伝えしました。
耳慣れない言葉も並びましたが、少しずつ馴染んでいただけると嬉しいです。
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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
また明日お会いしましょう。