“味噌”は、日本の調味料の中で、私が一番好きな調味料です。

お醤油よりも、味噌の消費量の方が高いといっても、過言ではありません。

 

が、インドに来てからは、日本から味噌を少量持ってきてあったものの、
普段の生活で滅多に使う事が、というか使う気分にならず、1キロも満たない
量の味噌が、1年以上冷蔵庫で眠り続けていました。

 

私が滞在しているプネは、ほどよく都会でオープンな土地柄故、駐在している
外国人以外でも、地元の人達も各国料理や新しいメユーに興味が高く、
そして出費を惜しまない富裕層が多いです。

日本旅行/生活経験者が多いので、何度か頼まれて日本料理ワークショップを
行ったのですが、巻き寿司以外でも、“豚のしょうが焼き”や“天麩羅”等の定番
メニューのほか、リクエストが多くて意外だったのが、“味噌汁”。

 

出汁を含め、発酵食品故の独特な香りに、拒否感を示す西洋人も多い味噌汁。

私がプネに来てから今まで、ほとんどのインド人に味噌汁は評判がいいので、

「いつか“味噌作りワークショップ”をしよう」、と思い、前回日本に帰った時に、
日本から乾燥麹を持って帰ってきました。が、なかなか自分から何かを企画して、

取り仕切って行う事ができない私。(毎回全て誰かが段度ってくれるので・・・)

手持ちの味噌も減ってきたし、麹の消費起源も迫っていたので、先週末、

”大の味噌好き”インド人の一人と一緒に、”味噌作り” を決行しました。

 

 

前日に、入手したインドの有機大豆を丸一日浸水させ、翌日、土鍋2つに分けて、

ことこと煮る事4時間・・・。それでも中々手ですんなり潰せるほどの柔らかさに
なりませんでしたが、すでにもう夜になってしまったし、他にやることもあったので、

力ずくで潰しました。(忍耐のある人は、しっかり煮る事をおすすめします。)

まあ、過去にも何回も経験しているので、どうにかなるでしょう。

 

そして、また厄介だったのが麹の塩切り。

いつも料理にはヒマラヤ産のピンク・ロックソルトを使っているので、今回は味噌
にもロックソルトを使用。家にあるストックをチェックすると、今回作る分量に必要な
塩が、粒状態のものしかないことが判明・・・。商店は家の目の前で、すぐに買いに
いけると判っていたものの、「まあ、潰せばいいや」と思い、いつもスパイスを潰すの
に使う、大理石のグラインダーで、少量ずつ、ひたすらゴリゴリ。

 

「日本だったら、近所から苦情がきてもおかしくないよなー」、と思いながら、
ガンガンと音を立て続けてて粉砕すること30分。 なんとか260gのロックソルトを

荒い粉末にできました。

 

玄米麹と普通の米麹に、ピンクソルトをまぜたので、混ぜたら綺麗な彩り。

 

2人がかりで大豆を潰し、甕2つ分の約3キロの味噌(になる予定)が完成。

 

この時期は、比較的涼しい気候のプネですが、まだ雨季が終わらず

湿気が多いので、どうなるかわかりませんが、とりあえずしばらく放置
して、様子を見てみようと思います。

 

しかし、出来上がる頃に私は一体何処にいるのやら・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

日本にいた時は、風邪なんて滅多に引かず、かかる医者と言えば、目医者と
歯医者ぐらいでした。
 

日本では、体調不良の時にはアユルベーダよりもマクロビオティックに従う比重
が高い生活を送っていたので、胃腸系に問題があるときは、ひたすら梅醤番茶を
飲み、同棲相手が腰痛で悩んでいる時には生姜パスターを施す等、極力西洋
医学に頼らずに、日本ならではの伝統的な自然療法で健康を維持していました。

 

ここインドに来てからは、環境の変化や生活のストレスで、一年目は半年間、顔
以外にひどい発疹が出て、どうなることかと思いましたが、ここでも西洋医学や薬
には頼らず、アユルベーダの医師の指示に忠実に従い、食事制限と治療を続けて、

なんとか肌は元に戻りました。それからか、その前からなのか、肌は敏感になって
しまい、特に排卵時期の前後にはオーガニックのハーブ製品ですら肌が受け付け
なくなる時があります。ホルモンのバランスと、精神的なストレスが、顕著に体調に
現れるようになりました。そして、風邪も引きやすくなってしまいました・・・。

 

3年経ってもまだ体がここの気候に馴染みきれていないのか、特にモンスーン時期
には心身共にバランスを崩しやすいです。1ヶ月ちょっとで終わる日本の梅雨に比べ、
約3ヶ月続くプネのモンスーン。ゲリラ豪雨のあとに急に晴れて、またゲリラ豪雨、

なんて日もあれば、一日中雨が続くもあり、とまるで読めない天気が続く毎日。

そして今年は過去数年記録にない最高の雨量がプネで記録され、ダムを放水しな
ければならない事態にも陥り、街中でも洪水状態になったり、高速の一部が閉鎖
されるなど、雨による多くの被害が出ました。

とくに7月はひどく、洗濯物は1週間経っても乾かないし、太陽を拝む日が1週間以上
もない日々が続き、気持ちは沈むし、湿気の酷さで毎朝胃もたれで目が覚める、

という状態でした。

8月に入ってからは、急に雨があまり降らなくなり、いいのか悪いのかわかりませんが、

太陽を浴びる喜びを、毎日かみ締めています。

 

が、今度はアレルギーのような風邪のような症状が出だしました・・・。

体調が悪い事を話すと、アユルベーダの発祥の国のインド人にすら、
”医者にいったほうがいい” だの、”薬局で薬を買って飲め” だの言われます。

”うーん、そうだね、行ってみる・・・” と、 言いながらも行かないのが私。

そのくせ、ちょっと体調が悪いと

”今日は体調が悪いので休みます or 家で仕事します。” で会社に行きません。

インド人も皆そんな感じなので、すっかり自分を甘やかしているのも原因かも
しれませんね・・・。(でも、体調不良時に気楽に休める環境はとても大事です!)

 

西洋医学にどっぷりはまりつつあるインドですが、それでもやはりインドならではの
スパイスやハーブを使った。伝統的な自然療法も息づいています。
そんなインドで、私が風邪を引いた時に、アユルベーダのレシピに従い、自ら煎じて
作る薬があります。

 

材料は、シナモン、クローブ、クミンシード、黒胡椒、ロングペッパー、生姜、ターメリック。
これを水に入れて、水の量が半量になるまで煮詰めます。

決して美味しい飲み物とは言えませんが、私は好きな味です。

そして、これがまた利くのです。一日朝晩飲むと、風邪の初期症状の時だったら、
早くてその日に症状が治まったりします。

材料の1つでもあるロング・ペッパー。あまり馴染みがない方が多いかと思います
が、日本では沖縄で育成し、”フィファチ” か ”ピパーチ”と呼ばれています。

沖縄料理屋さんのテーブルにコーレーグースと一緒に並んでいるの見かけることが
あると思います。

私は昔からこのロングペッパーが大好きで、東京の沖縄物産展で生のロング
ペッパーを見つけては買占め、(ときには取り寄せ)、自分で干して、粉末にして、

常にストックがあるようにしていました。(粉末になっているものを買ったらいいとは

わかっていたものの、なんでも一から作りたがり屋なので・・・)

ここインドでも、ロングペッパーはどこでも手に入るものではないのです。

いつもケララのコーチンに言ったら立ち寄る、オーガニックスパイス店で、定期的に

買い溜めしているので、とりあえず今は今年は困らないくらいあるので安心。

 

インドの一般家庭で、料理用スパイス・万能薬として必ず常備されているされている
のが、”ターメリック” です。

 

日本では、”二日酔いを防ぐ”、”クルクミン” として知られるターメリック。

殺菌作用、コレステロール分解、血圧降下等、挙げ出したらきりがない程の効果が
あると言われています。

インドでは、ほとんどの料理に必ずといっていいほど使われているし、歯磨き粉や
女性の美肌用クリームにもよくターメリックが含まれています。

(もちろん、黄色くなりますが、ちゃんと落ちます。)

 

若い男の子でも、私が”風邪を引いた”と言うと、”寝る前に、ミルクにターメリックを
入れて、温めて飲んだらいいよ。” なんていうアドバイスが返ってきたりします。

私はやはり日本人、しかもマクロビオティックよりの人間なので、乳製品を薬として
摂るという考えには同意できませんが、マクロビオティックがスパイスの陰陽云々
言っても耳を傾ける気はありません。(好きなんですもの・・・)

すっかりスパイス依存症の私ですが、いつもインドのスパイスとハーブには助けられ
ています。

 

日本でインドとまったく同じ様にスパイスを使う、というアイデアはあまりお勧めしま
せんが、日本でも手に入る又は育成可能な植物から取れるスパイスを生活に取り
入れることには大賛成です♪

 

スパイス好きなかたは、是非料理だけではなく、薬にスキンケアにと、もっとスパイスを
活用してくださいね。

 

 

 


 

 

 

 

こんにちは、manishanishaの岩崎です。

 
最近、ニュースなどでもよく「エコ」や「海洋マイクロプラスティック問題」という言葉を耳にするようになりました。
 
「manishanishaができるエコなアクション」として、カディ製品を製作する際の端切れを使ってエコバッグを作れないかと考えていました。
 
まずはカディの端切れを集める事から始まり、端切れなので、生地を最大限に使用できるデザインを決めて、テスト製作をしてみました。
 
 
 
 
アップサイクルという言葉を最近よく聞きますが、まだ知らない方も多いかもしれません。
 
従来のリサイクルは素材の原料化と再利用の事を指す言葉でしたが、「アップ」という言葉がついているように、アップサイクルは元の製品や素材の特徴を活かしながら、価値の高いものを生み出すことを指しています。
 
有名な話としては、ドイツのブランドが自動車のシートベルトを耐水性のバッグへ作り変えたというケースがあります。環境問題が強く呼びかけられるようになった今、持続可能なものづくりの方法論として注目をあびています。
 
今回は、カディの端切れを活用して製作した作品を紹介しました。本来はゴミになってしまうものや役目を終えたものが、新たな形で蘇る。そんな素敵なサイクルがものづくりの世界で生まれています。素材を大切に使い、素敵な作品を世に送り出す。それに共感して、作品を長く大切に使って貰える。そんな持続可能なものづくりを目指していきたいと思います。
 
 
生成りのエコバッグ