翌日も、いつもの通りお祈りをしだすとハナが出て来たので。母親のミツさんに
養子になった いきさつや、慎之介のおおよその人生を聞いた。
ハナの死は、母親のミツさん、そして慎之介にとっても大きな大きな
埋める事の出来ない、心の傷になった事は確かなのだと再確認しました。
そして祈りを始めると
慎 「うぅぅ、苦しい・・・」
僕 「お水どうぞ。 お水 飲みました?」
慎 「多少おさまりました。」 少し諸真言を唱え
僕 光明真言などを唱え 「少しは楽になり 思い出しました?」
慎 「はい^^ だいぶ楽になりました^^ 断片的に・・・
死を迎えたとき、おそらく脳の血管が破裂したと思います。」
僕 「じゃあ、そんなに苦しくなかったですね?」
慎 「数日間 記憶が薄れました。」
僕 「ご家族はいらっしゃいました?」
慎 「いや、私一人です。結婚はしませんでした。」
僕 「それは どうしてですか?」
慎 「勉学に励みました。医術、のちに 漢方。」
僕 「私、あなたのこと知っているんですよ^^」
慎 「なぜですか?」
僕 「驚かないで聞いてください、あなたは私の前世なんですよ、 あなたは
江戸の後期から明治に生きて、有名な医師〇〇先生に弟子入りしたのですよ。」
慎 「〇〇先生 !、そうだ その通りです。」
僕 「小さい時のことは?」
慎 「親を亡くしました。九才の時。」
僕 「火事で亡くしたのでしょ?」
慎 「どうして おわかりですか?」
僕 「あなたのこと聞いたのです、母ちゃんのこと覚えてますか?」
慎 「母さんには 世話になりました。」
僕 「母さんが、しんのすけのこと 大好きだと言ってましたよ^^」
慎 「まさしくそうです、そうです しんのすけでした。
つつしむ(慎)という字です。すけは かい(介)です。」
僕 「ハナちゃんのこと覚えてる?」
慎 「私の妹です。」
僕 「亡くなったんですよね?」
慎 「残念でした・・・目の前でハナの死を見たことが一番人生で残念でした。
その時は とても辛く・・・」
僕 「人間の生まれ変わりは信じられますか? それは理解出来ますか?」
慎 「いくらかわかります。」
僕 過去世の中に僧侶をしていた佐吉さんのことなど説明し
「ミツさんに あなたは観音様を貰ったと聞きましたが、誰からもらったのですか?」
慎 「思い出しました、病を治して、とても喜んでいただき そのお礼としていただきました。」
僕 「十一面観音さん?」
慎 「あぁ そうです。 お経は最初の頃は、唱えていたと思います。」
僕 「あと、途中から漢方医になられたと お聞きしましたが?」
慎 「はい。血を見るのが怖いのもありましたが、もっと楽に
治せる方法があるかと思い漢方を学びました。」
僕 「安心して欲しいのは ハナちゃんは もう楽になっています。
最初はまだ水の中でしたが^^」
慎 「海の中の状態でしたか・・・かわいそうに。。」
僕 「お母さんとも会えたし 二人で天国に行ってます。かくれんぼしたいと言ってましたよ^^」
慎 「よくやっていました。 かわいいです。」
僕 「今は慎之介さん、どんなとこにいますか?」
慎 「明るいだけで見えません。」
僕 「極力上に進んで行かないといけません。」
慎 「私がですか?」
少しずつではありましたが、記憶が甦っているようでした。苦しみを持つ過去の魂は
最初は話せるような状態でない事が多く、ある程度の上層部へお送りしてからの方が
落ち着いてお話しできます。
後編に続きます。