Kおばさんの言ったとおり、それから全く姿を現さず、病気なのかと心配していました。
それでもM子はKおばさんとまた会えるように、また病なら良くなるように日課の氏神様参りは続けていました。僕も時々お祈りはしていましたが、面識もなかった為か思い出した時に程度でした。そしてある日、やっとKおばさんが神社に来られていたのでした。

Kおばさん
「おばさんは、もうあまり長く生きられないの。限られた時間しかないのよ・・・
おばさんは、交通事故で意識不明の植物人間状態に一年近くなっていたのよ。
しかも、意識が戻ったと引き換えに、白血病になってしまってね・・・
その間、表面上では、意識がなかったけど、毎日、神社で手を合わせていてくれるあなたの姿や、お祈りしてくれている彼の姿は、見えていたの。
何度も、あの世に行きそうになったけど、二人に呼び止められて・・・・
だから、こうして、あなたと今、お話できているのよ。  ありがとう!!」

そして、とうとう僕との過去世での繋がりを話し始めました。

「彼の過去世(前々世)では・・・
私の娘が、海で溺れているところを、彼が助けてくれて、救い出してくれたのよ。
三日三晩、昏睡状態が続いたけど、残念ながら、娘は、天に召されたの。
その間中、彼は一時も離れず、妹のような気持ちで、娘を見守っていてくれたのよ。 おばさんは、その時の母ね。娘が亡くなったあと、彼を養子として育て、本当の母子のような関係でいられたの。
彼は、前々世でも、親の愛情をたくさん受けることがなかったのよね。
というよりも、幼い頃、火災で両親と兄弟を失っていたから・・・・
だから、よけいに、あのとき、溺れた娘を妹のように思い、必死で助けてくれたのでしょうね。助けがなかったら、その場で亡くなっていたでしょうけど、彼に助けていただいたおかげで、共にいられる三日間を与えてもらえたのですから。そんなお礼に、メッセージを届けるのですよ。
彼へのメッセージをあなたに託すにあたって、あなた自身が、色々な神社やお寺に行ってパワーをもらい蓄積しているのよ。これは、必然的のことであるの。神徳も、積むことになるのよね。
彼は、人の命の大切さを、人一倍感じ、人の命を真剣に考える人になり、医師を目指すの。
医師〇〇の弟子として勉学に励み、中国にも留学するのよ。
でも、医師〇〇は、外科的な要素が強かったので、彼の意とすることと、食い違いがでてきて、漢方の勉強に力を入れるようになるの。とても、立派な医師と漢方の専門家になったんだけど、晩年まで生きることなく、この世を去ってしまうのよね・・・


で、おばさんから、彼にお願いがいあるの・・・
(とある事を頼まれましたが、いまだ実現できず・・)

それと、2年前から始めた、地蔵流しも、娘の霊に届いているのかもしれないわね。

(なんで知ってるの~?)

そうそう、彼は、本来、海が大好きなのよね!!見ることは、大好きなのに、泳ぐのは、苦手だし、好きじゃない・・・ きっと、溺れた娘のことや、もう一人の命のことなど・・・
精神的に受け付けないのかもしれないわね。


というような話をしてくれたようです。
これが生きているKおばさんと会話の最後になるとは思ってもおらず、なんとか白血病が治らないかと願いました。手書きのお守り札を渡す術もなく、月日は流れました。

M子はKおばさんの為、時々100巻もの般若心経をおばさんの通っていた神社で唱えたりしていました。その日も、なんとなく呼ばれた感じがしたのか、その神社に行きお参りをしたそうです。
すでに最後に会った時から1年以上経っていました、そんな日の夜

KおばさんはM子の口を通じ僕の前に現れるのでした・・・


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