久しぶりに、
ビブリオマンシーした。
盲点は視点を動かせば盲点でなくなる、という言葉を読んで、
もう一度お伺いたてたところ、
「存在が本来持っているものが
なんのこだわりもためらいもなくあざやかに外に現れて
それが外の世界とぴたりと調和している、
そこに、美しさがうまれます。
自分以外のものになろうとしないときに生まれる、
誰も文句の付けられない、完全な美しさです。」
という素晴らしい一文が開かれた。
今日オリエンタルミューズでみた踊りは、
久しぶりに純粋にお客としてたっぷり見た踊りだったんだけど、
何度か、ダンサーが出て来てそこにただ立ったのを見て、じんと胸が熱くなった。
そのことを、この一文で、
思い出した。
誰が上手いとか、誰が誰より美しいとか、
そういうんじゃない、
何かが、
これまであちこちでみた美しいものを、数珠のように繋げて、
その一番最後に今日通した一粒、みたいな感じの夜。
時々こんな風に、ぱーっと過去がつながって、そして今一粒が加えられた、そんな瞬間があるけど、
今日もソレを感じた。
ミューズとは、ソレ、なのだなという事がわかってしまって、
すごいイベントやってくれるわねぇ、と驚いた。
美しい女性を見た、というより、美しきものがあった、という夜。
その美しさは、誰かを蹴落とすものでなく、全てのものをつなぎとめるもの。
私はそんな数珠つなぎの一粒一粒だけを、これからもずっと集めて、自分につなぎ止めていきたい。
今日の夜の月も、丸く輝く一粒だった。