北九州行って

會津いって

京都、大阪、

松山、

仙台、石巻、

岡山…


と、間に東京を挟みつつ、またいろいろ旅してまいりました。

北九州、母の因縁の地だということは聞いていましたが、
帰って聞いてみると、まさにドンピシャ母が若い頃うつうつとうろうろしていた所のどまんなかで、
私はライブをしてきたということがわかりました。
おまけに飛行機の中で見ていた機内誌に(しかも表紙に)、
まさにそのライブ会場がのっていたことに、行きの飛行機では気がつかず…
なんだか行く事が決まっていたかのような。
もろもろ終わった後の、エジプト友達達との夜の徘徊もなんだかとてもはじけて楽しかった。

會津!
や、濃かったです。
會津エンジンのレクチャーでは、
おそらく「?」をたくさん振りまいてきた気がしますが、
言いたい事は言ってきました。
そしてその夜の!日本酒の!イベントが!
すんばらしく面白美味しかったです。
さらに翌日の温泉がまた…沁みました。
前から行きたかったwoodbrainにも、念願かなって音連れルコトができました。

FODSSで二回目となるWSではAlf Leila Wa Leilaをとりあげ、その後駆けつけた
京都のアラブ音楽祭りは、東京(台風の影響により…)に引き続きまたしても遅刻でしたが、
それでも行けてヨゴザンした。

松山ではHiroko Dancenter公演「イクネバコ」
半年くらいかけてココにたどり着き、
それぞれの旅がココに集結。
そしてまた次へと広がっていくcrosspoint.
キョーレツな濃密な時間でした。

仙台、石巻の旅では、ジューマンビートボクスの櫻井響くんのご実家にて、
大変あたたかいおもてなしをうけ、
おかげさまで幸せな日々を過ごしました。
パンゲアのお客様含めてのディープな夜、高野兄貴のイベントの石巻での炸裂、
そして静かな雨の朝のWS、
よい旅でした。

岡山ではオリエント美術館と言う大変素晴らしい空間にてライブができて、
そこに展示されている古代の者達からの、言いようのないエネルギーを
どっぷり吸収させてもらいました。
ゼッタイあそこにいた皆さんも、一緒に踊ってくださってましたって。
いまも胸の辺りがじんじんしてます。
翌日はAlf Leila Wa LeilaのWS、今の世界に捧げたい一曲を、
ここでまたシェアできてうれしかったです。


…と!旅を続けている間に、一気に冬到来…

私はここのところずっと、
演奏するたびに、なにものでもないわたし…という思いが深まっていくのですが、
今年エジプトから帰国後ずっと続いた旅も、そういう感覚を後押ししているように思います。
なんというのか、無常観、
そして、世界も日本もあまりにも広く、深く、かけがえなく、
どこに行っても、すばらしい人、もの、景色…限りないのを見てますと、
ああ、ほんとに自分はなにものでもないのねぇ、と深く実感を頂くのです。

私はなにものでもなくいられることが、とても幸せです。

まだ僅かに娘としてのわたしというものがのこっておりますが…
そのお役もほぼ清算済みといってもよいでしょう、
あとは後片付けのようなものです。

そんなことを思っていたら、
ふとお茶の本をよんでおったら、
禅のこころもちとして「本来無一物」という言葉があるというのを見つけました。

ああ、たしか前にも読んだ記憶がありますが、
そのときはさっと読み流していたのですな。
おそらく、当時はまだ「何ものかにならねばならないのだっ」と思っておったのですなぁ。

こうして旅をひとしきり終えまして、
ほっと東京で一息ついているココ数日で、
「なにものでもないわたし」
が、どうやらわたしの身体と心に沁みて、
ぐっと落ち着いてきたようです。

昨日今日の空のような、晴れやかな心地でおります。

旅先、そして東京でこの間あった全ての皆さんに感謝しつつ、
次の仕事に向ってまいりたいと思いますです…

年末は、誰にとっても
心をなくすと書いて忙しいのがあたりまえかとは思いますが、
なにものでもないわたしくらいはなくさないように駆け抜けたいものでございますです…