エジプトです。
マァディからまたザイトゥンに戻ってきました。
マァディの最後の夜に、家主と晩餐を催しまして、
これで食べ過ぎて、体調を崩しました。
私の場合、中東生活の食生活において、
なによりもまず最初に気をつけなければならないのは、
「食べ過ぎない事」
です。
食べ過ぎっておめー、丼飯三杯も食ったんでねがー、とお思いの皆様。
ちがいますって。
私にとってのエジプトにおける食べ過ぎ、
すなわち「東京並み」ということです。
…東京で食べ過ぎてるんでねがー?
そ、それはあるのかもね…
飽食の都、東京でございますからな。(いやいや自分が悪いんです)
しかしもう一度言います、私の場合、東京と同じくらい食べてると、
必ず体調崩します。
逆に言うと、食べなければ食べないほど調子がいい。
不思議ねー。
まず、考えられるのは、
暑いので、多めに水分をとること。
これで胃液がかなり薄まっているらしいのですよ。
(でもかといって、水分取らないとひからびそうなくらい汗はかくので、ひかえるのもどうかと思われるのですが、しかしこっちの人、あんまりがぶがぶ水飲まないねー。水自体塩素が強くてよくないからかもしれないけれど。)
結構水分とっても、汗で出ちゃうのでトイレに行く回数は全然減るくらいなんだよ。
でも、胃液に対しては、東京以上に摂っている事になるようです。
さらには、
暑さによってそもそも胃腸がくたびれていること。
そこにもってきて、いつもは食べないようなものが色々入ってくること。
この辺りで、海外でなくても普通におなかにはよくないはよくないよね。
この三つの要因によって、非常に消化力が落ちているところにもってきて食べ過ぎると

「ただいま容量オーバーにつき、一時的に処理を停止いたします」
というサインが出始める訳ね。
4、5年も前になりますか、
最初にチュニジアに行ったとき。
帰ってきてまず食べたかったのが焼き肉でございました。
向こうでは、人との外食以外、全部菜食。
いや、おいしそーなお肉たくさん売ってますよ。
牛も羊も半身でぶら下がったり、頭丸ごととか、足一本とかね。
…これだけで、「…うーむ」という、気軽に買い物って感じじゃないじゃないですか、アナタ。そこにフランス語ないしチュニジアアンミーヤで、「これこれこの部位を」どのくらいちょーだいな~
…なんて(言葉も知らんし)、ひょいひょい買い物かご下げていけませんがな。
まかり間違って、望まない部位をキロ単位で買っちまった場合、一人でどうするんですか、アナタ。
(チュニジアでももれなくキロ単位でございました。)
二分の一キロでも500グラムですよ、500グラム。
このあたりも、中途半端に短い滞在者の悲しいところですなー。
後で気がついたら、スーパーにはおなじみの発泡スチロールにのった肉も売ってたのね。
でも、なんだか、それに気がついた頃には野菜と果物があんまりにも美味いんで、(それがまたキロ単位でいつもたっぷり買っちゃうので)もう肉がメニューに入り込む余地はなかった。
これはどうも体によかったようなのです。チュニジアにいる間は、空気も乾いているし、元気いっぱいでした。
さて東京に帰って、羽田(関空経由のエミレーツでした)での焼き肉(早速かい!というツッコミは耳が痛い)にはじまっていつもの食生活に戻って、一週間近く経ったところで胃腸炎になりました。
食べた後で、胃袋に岩の固まりでも飲み込んだみたいにカッチーンとなって重苦しくなり、そのあと体中が拒否反応を起こすってやつです。
おかゆなど中心に食べて3日たっても全く改善しないので、医者に行きました。
医者にもらった薬を飲んでも、一向に効かず、さらに一週間たち、
お医者さんに
「薬なくなったんですが、ぜんぜんなおりません」
と言いにいったところ、そりゃおかしいてんで血液検査したら、
今思い返してもなんとも謎な結論ですが、
炭水化物を分解する酵素がほとんどなくなってます、
と。
どんな理由でそんな事がおこるのかは今もって謎ですが、
とにかくその状況におけるおかゆ中心の生活というのは、最悪だったという事ですね…
一番消化できないものだけをピンポイントで食べ続けていたという事ですね…
このとき言われたのは、
おなかがすかなかったら食べなくてよい、
脱水症状が心配なので、ぬるくしたポカリスエット(まずいけど少しあっためるのがいいよ、と医者は言った。)をちびちびのみなされ、と。
この後しばらく米恐怖症になりました。
チュニジアで日本人魂を捨ててきてしまったんだろか…
と家族は思ったかもしれません。
しかし、後年も、秋口、胃腸炎になるということが続きました。
そういえば、高校生のとき胃潰瘍になったのも秋だった。
色々考察した結果、
これはすなわち、暑い→水分とる/クーラーなど/冷たいもの→胃腸疲れる→秋になる頃にはぐったり→涼しくなってきゅうにもりもり食べる→胃腸が反乱をおこす
こういう事なのですな。
中東などの暑いところに来たときには、この流れが一週間、もっとはやいと数日間程度に縮められて起こっていると考えられるのでございます。
エジプトでは、いろんなものでおなか壊す説がありますが、
まずはこういう胃腸の疲労がある気もするのですな。
とにかく、私にとって一番大事な用心は、「食べ過ぎるな!」ということのようです。
(チュニジアでは買い物に慣れない環境での自炊生活で控えめな食事をしていて、それがぎりぎりのラインでセーフだったのに、東京に帰ってきて調子に乗りすぎたのねー。それにつけても、炭水化物を分解する酵素がなくなるって、いったいなんだったんだろう…)
今回、マァディから引越す前日までは、かなり良い感じで控えめな食生活を楽しんでおりました。
そもそも、練習しながらもの作って食べるのって、結構めんどくさいんスよ(爆)。
だから「無理に食べなくていい」という事がわかって以来、
一応胃腸の声には耳を傾けますが、異常な飢餓感がないかぎり、控えめな毎日は私にとっても胃腸にとっても好都合、
夜にそれなりにバランスのとれたものを食べていれば大丈夫、だったのです。
そこにふいにごちそうをたらふく食べたもんだから…
(すみません、ビールも飲みました)
ごちそう、すなわち、鶏のももの塩こうじ漬け焼き、サーモンの刺身、鮭の頭のあら汁、茄子とピーマンのマリネ、ジャガイモ、ピーマン、人参の塩こうじいため、デザートにスイカ。
いやー、美味しかったっす。
しかし、翌朝起きたときに、胃腸が活動していなかったのです…
胃腸炎に慣れっこというのも悲しいものですが、
食べなきゃいいのね、オーバーワークでフリーズしたんだから。
ゆっくり休めてあげて、そのあと少しずつ調子をもどす。
ポカリスエットはないので、生理食塩水のパーセンテージに砂糖とクエン酸を加えたものをちびちび接種する。(いわば点滴代わりです。こうすることで、経口摂取のただの水の数倍の吸収率になります。これは脱水症状にも効くし、最悪クエン酸を省いても砂糖と塩があれば作れるのでお勧めします。一リットルに塩小さじ二分の一、砂糖大さじ2です。)冷たいものは控え、外も中もおなかを冷やさないようにする。おなかがすくまで無理して食べない。
この他に、これは旅行の際常備してますが
ビフィズス菌錠剤(ビフィールとか)は取り続けます。あとその餌として、ヨーグルトと蜂蜜も食べれたら食べます。そして腸内環境を整える。
「このまま体調が戻らなかったらどうしよう」
とか、
「無理してでもなにか食べた方がいいんじゃ」
とか、
これらの心配は2日くらい固形物を取らずにいても調子が戻らなかったら、次の段階として「薬を買い求める」「医者に行く」というところで考えればよいようです。
しかし、固形物取らないで普通の生活を送ろうとすると、カイロではほんとーにふらふらになります。こういうときはくれぐれも省エネだらだら生活は必須です。疲れたら横になる。
ナーンていいながら、そういう症状になった日にレッスン最後の日&マァディからのお引っ越し、とか、ほんと死にそうでしたがっ!!!
どうしても体を動かさなければならないときにはチョコレートとか飴とかしゃぶってました。
さて、先ほど一日半くらいたったさっき、ようやく固形物摂取可能になりました。
作ったメニューは前回さくちゃんにエジプトで教わったメニュー、
タマネギ、ジャガイモ(ほんとうは人参も入れるとおいしい)、ショートパスタのミルクスープ。
これはかなり癒しの味です。昨年エジプトで作ってみたときはうまくいかなかったけど、今回はまとまりました。
野菜を最初に水煮して、火が通ったところでコンソメ(エジプトではマギーとよんでます)、ショートパスタを投入。パスタがゆだったところでミルクをいれて、煮立ったらおしまい。
水煮の段階で、今回は胃腸によいというハーブティーのティーバッグ、「キャラウェイ」も二つばかり加えてみました。こういうハーブティーのティーバックは、非常にたくさんエジプトに売っております。
あと、ヴァイオリンの先生のところで、いつもはエジプトお決まりのシャーイ(あったかくて甘い紅茶)なのですが、なぜか中国茶の、かなり極上なやつがあって、漢字がかいてあって奥さんが「これどうすんの?」と持ってきたので、入れ方をみせて、できれば砂糖なしで飲むといいですよー(でも入れるんだよね…)とすすめて自分も飲んだら、これがかなりよかったです。やはり熱いお茶、これも少しだとおなかを暖めて調子回復に役立つようです。余談ですが、奥さんたちには中国茶のよ~い香りというのは、まったくピンとこないようでした。
エジプトで食べてはいけないもの、
要注意なもの、としてあげられる筆頭が、
生水、ですね。
水道水は、塩素が強くて不味い、ということをのぞけば、そんなにヤバい感じもないです(ただし、ため水のばあい環境によりますな)が、安全をとってペットボトルの水が安心ですな。
ホテルやカフェでも、ペットボトル入りの水はサーブしてくれますが、このばあい、封が切れていたらそれは「(どういう状況でかわかりませんが)使ったペットボトルに水道水をいれて、(しかもしばらくの間)保存してました」という可能性がでてくるので、要注意ですよっ。容器のコンディションや保存状態によっては水道水をそのまま飲むのとはくらべものにならないリスクがあるようです。
ジューススタンドのジュース、氷、私はこれらであたった事はないです。
でも、エジの子たちも、ここは大丈夫かどうか、というのは何気なく目を光らせているようで、
このメニューは時々「毒」(おなかを壊す、の意味)なことがあるから、何度か飲んで大丈夫そうだと思ったスタンドでたのむ、とかいっているメニューもありました。
ファーストフードのサンドイッチ、
これは回転のよいところで頼むのがよいですよ。
人がいつも並んでいるようなところ。
特にシャワルマ、つまり肉の挟まったヤツは、削った肉をためていくので、底の方の肉が…時々いっちゃってることあるようです。
ターメイヤなどの揚げ物も、揚げ油がいっちゃってるとか。
まずは肉はやめて野菜系のサンドイッチで様子を見るのも手です。
とにかく人がたくさん買っているところがよいですよっ。
市場やその辺にでている八百屋さんたちの品物は、
よく見極めてよさそうなやつを買えばだいじょうぶ。
でも、痛むのもはやいので、さくさく消費した方が良さそうです。
茄子、ジャガイモ、人参、トマトはすばらしいですよ!
果物では、今回感動したのはスイカ、プラム、サクランボ、オレンジ、マンゴー。
まだまだ未経験ですが、ももとかも美味しそう。
こういうのはスーパーより断然路面点が美味しいです。(キロ買いを恐れなければ、ですが)
街の店の魚や肉は、チャレンジした事なし。
チュニジア同様、スーパーには発泡スチロールの上にパックされた切り身、冷凍品などが売ってます。これも自分では買った事ないですが、人の買ったのをごちそうになりました。
このあたりは、やはり地域によって手に入れられる場所、手に入れられる品物がかなり違ったり、偏ったりするので、「美味しいのどこで手に入る?」と地元で暮らすのが長い人に聞くのが一番のようです。
高級料理店の食事は、安心だし、美味しいし…
と、いうところで、日本と同じ感覚で食べそうだから、私の場合要注意。
トラディッショナルなエジプトのご飯は、実はかなりバターがしっかり使ってあるそうです。
油脂+冷たい飲み物(高級料理店とかナイルクルーズとかにはお酒もありますからね…)…これはまさに、疲労した胃腸がギブアップするケース。美味しいからって調子に乗って食べるなヨ!と私は自分に言い聞かせる事にしています。油の問題は結構侮れなくて、チュニジアでは、(私は全然平気でしたが)オリーブオイルが体に合わなくて、おなかを痛めている人もいたようです。チュニジアは日本のサラダ油に該当する使用頻度のものがオリーブオイルです。エジプトでは日常的な調理油はコーン油とヒマワリ油がポピュラーのようです。バターをしっかり使うのは、「お母さんの味」だと友人は言ってますから、もしかしたらエジプトもすこしヘルシー志向になりつつあるのかもしれません。
私が具合悪くなったとき、スイスに出張に行っていたザイトゥンの友人がちょうど帰ってきて、やはり同じような症状になっていました。スイスでは、会議にアジア人が多くて毎日毎食魚ばっかりだったそうな。これで彼女は具合が悪くなったそうです。
エジプト人も日本人も、食環境が変わったらやっぱり胃腸もびっくりするのは同じなのですな。
というわけで、エジプトで食べてはいけない、ものというより、
環境が変わった事による(とくに未経験の暑さなど)体の変化の影響が、私には大きいみたい、
というお話でした。
皆さんも、「あれ食べて大丈夫かな?」とか食べ物に神経質になるのも大事ですが、
まずは体の調子に耳をすますのを第一にして、胃腸がギブアップしない程度にエジプトのフードライフを是非是非エンジョイしてくださいまし。
あ、旅のお供にビフィズス菌、国内外を問わずこれは結構おすすめでございます。
マァディからまたザイトゥンに戻ってきました。
マァディの最後の夜に、家主と晩餐を催しまして、
これで食べ過ぎて、体調を崩しました。
私の場合、中東生活の食生活において、
なによりもまず最初に気をつけなければならないのは、
「食べ過ぎない事」
です。
食べ過ぎっておめー、丼飯三杯も食ったんでねがー、とお思いの皆様。
ちがいますって。
私にとってのエジプトにおける食べ過ぎ、
すなわち「東京並み」ということです。
…東京で食べ過ぎてるんでねがー?
そ、それはあるのかもね…
飽食の都、東京でございますからな。(いやいや自分が悪いんです)
しかしもう一度言います、私の場合、東京と同じくらい食べてると、
必ず体調崩します。
逆に言うと、食べなければ食べないほど調子がいい。
不思議ねー。
まず、考えられるのは、
暑いので、多めに水分をとること。
これで胃液がかなり薄まっているらしいのですよ。
(でもかといって、水分取らないとひからびそうなくらい汗はかくので、ひかえるのもどうかと思われるのですが、しかしこっちの人、あんまりがぶがぶ水飲まないねー。水自体塩素が強くてよくないからかもしれないけれど。)
結構水分とっても、汗で出ちゃうのでトイレに行く回数は全然減るくらいなんだよ。
でも、胃液に対しては、東京以上に摂っている事になるようです。
さらには、
暑さによってそもそも胃腸がくたびれていること。
そこにもってきて、いつもは食べないようなものが色々入ってくること。
この辺りで、海外でなくても普通におなかにはよくないはよくないよね。
この三つの要因によって、非常に消化力が落ちているところにもってきて食べ過ぎると

「ただいま容量オーバーにつき、一時的に処理を停止いたします」
というサインが出始める訳ね。
4、5年も前になりますか、
最初にチュニジアに行ったとき。
帰ってきてまず食べたかったのが焼き肉でございました。
向こうでは、人との外食以外、全部菜食。
いや、おいしそーなお肉たくさん売ってますよ。
牛も羊も半身でぶら下がったり、頭丸ごととか、足一本とかね。
…これだけで、「…うーむ」という、気軽に買い物って感じじゃないじゃないですか、アナタ。そこにフランス語ないしチュニジアアンミーヤで、「これこれこの部位を」どのくらいちょーだいな~
…なんて(言葉も知らんし)、ひょいひょい買い物かご下げていけませんがな。
まかり間違って、望まない部位をキロ単位で買っちまった場合、一人でどうするんですか、アナタ。
(チュニジアでももれなくキロ単位でございました。)
二分の一キロでも500グラムですよ、500グラム。
このあたりも、中途半端に短い滞在者の悲しいところですなー。
後で気がついたら、スーパーにはおなじみの発泡スチロールにのった肉も売ってたのね。
でも、なんだか、それに気がついた頃には野菜と果物があんまりにも美味いんで、(それがまたキロ単位でいつもたっぷり買っちゃうので)もう肉がメニューに入り込む余地はなかった。
これはどうも体によかったようなのです。チュニジアにいる間は、空気も乾いているし、元気いっぱいでした。
さて東京に帰って、羽田(関空経由のエミレーツでした)での焼き肉(早速かい!というツッコミは耳が痛い)にはじまっていつもの食生活に戻って、一週間近く経ったところで胃腸炎になりました。
食べた後で、胃袋に岩の固まりでも飲み込んだみたいにカッチーンとなって重苦しくなり、そのあと体中が拒否反応を起こすってやつです。
おかゆなど中心に食べて3日たっても全く改善しないので、医者に行きました。
医者にもらった薬を飲んでも、一向に効かず、さらに一週間たち、
お医者さんに
「薬なくなったんですが、ぜんぜんなおりません」
と言いにいったところ、そりゃおかしいてんで血液検査したら、
今思い返してもなんとも謎な結論ですが、
炭水化物を分解する酵素がほとんどなくなってます、
と。
どんな理由でそんな事がおこるのかは今もって謎ですが、
とにかくその状況におけるおかゆ中心の生活というのは、最悪だったという事ですね…
一番消化できないものだけをピンポイントで食べ続けていたという事ですね…
このとき言われたのは、
おなかがすかなかったら食べなくてよい、
脱水症状が心配なので、ぬるくしたポカリスエット(まずいけど少しあっためるのがいいよ、と医者は言った。)をちびちびのみなされ、と。
この後しばらく米恐怖症になりました。
チュニジアで日本人魂を捨ててきてしまったんだろか…
と家族は思ったかもしれません。
しかし、後年も、秋口、胃腸炎になるということが続きました。
そういえば、高校生のとき胃潰瘍になったのも秋だった。
色々考察した結果、
これはすなわち、暑い→水分とる/クーラーなど/冷たいもの→胃腸疲れる→秋になる頃にはぐったり→涼しくなってきゅうにもりもり食べる→胃腸が反乱をおこす
こういう事なのですな。
中東などの暑いところに来たときには、この流れが一週間、もっとはやいと数日間程度に縮められて起こっていると考えられるのでございます。
エジプトでは、いろんなものでおなか壊す説がありますが、
まずはこういう胃腸の疲労がある気もするのですな。
とにかく、私にとって一番大事な用心は、「食べ過ぎるな!」ということのようです。
(チュニジアでは買い物に慣れない環境での自炊生活で控えめな食事をしていて、それがぎりぎりのラインでセーフだったのに、東京に帰ってきて調子に乗りすぎたのねー。それにつけても、炭水化物を分解する酵素がなくなるって、いったいなんだったんだろう…)
今回、マァディから引越す前日までは、かなり良い感じで控えめな食生活を楽しんでおりました。
そもそも、練習しながらもの作って食べるのって、結構めんどくさいんスよ(爆)。
だから「無理に食べなくていい」という事がわかって以来、
一応胃腸の声には耳を傾けますが、異常な飢餓感がないかぎり、控えめな毎日は私にとっても胃腸にとっても好都合、
夜にそれなりにバランスのとれたものを食べていれば大丈夫、だったのです。
そこにふいにごちそうをたらふく食べたもんだから…
(すみません、ビールも飲みました)
ごちそう、すなわち、鶏のももの塩こうじ漬け焼き、サーモンの刺身、鮭の頭のあら汁、茄子とピーマンのマリネ、ジャガイモ、ピーマン、人参の塩こうじいため、デザートにスイカ。
いやー、美味しかったっす。
しかし、翌朝起きたときに、胃腸が活動していなかったのです…
胃腸炎に慣れっこというのも悲しいものですが、
食べなきゃいいのね、オーバーワークでフリーズしたんだから。
ゆっくり休めてあげて、そのあと少しずつ調子をもどす。
ポカリスエットはないので、生理食塩水のパーセンテージに砂糖とクエン酸を加えたものをちびちび接種する。(いわば点滴代わりです。こうすることで、経口摂取のただの水の数倍の吸収率になります。これは脱水症状にも効くし、最悪クエン酸を省いても砂糖と塩があれば作れるのでお勧めします。一リットルに塩小さじ二分の一、砂糖大さじ2です。)冷たいものは控え、外も中もおなかを冷やさないようにする。おなかがすくまで無理して食べない。
この他に、これは旅行の際常備してますが
ビフィズス菌錠剤(ビフィールとか)は取り続けます。あとその餌として、ヨーグルトと蜂蜜も食べれたら食べます。そして腸内環境を整える。
「このまま体調が戻らなかったらどうしよう」
とか、
「無理してでもなにか食べた方がいいんじゃ」
とか、
これらの心配は2日くらい固形物を取らずにいても調子が戻らなかったら、次の段階として「薬を買い求める」「医者に行く」というところで考えればよいようです。
しかし、固形物取らないで普通の生活を送ろうとすると、カイロではほんとーにふらふらになります。こういうときはくれぐれも省エネだらだら生活は必須です。疲れたら横になる。
ナーンていいながら、そういう症状になった日にレッスン最後の日&マァディからのお引っ越し、とか、ほんと死にそうでしたがっ!!!
どうしても体を動かさなければならないときにはチョコレートとか飴とかしゃぶってました。
さて、先ほど一日半くらいたったさっき、ようやく固形物摂取可能になりました。
作ったメニューは前回さくちゃんにエジプトで教わったメニュー、
タマネギ、ジャガイモ(ほんとうは人参も入れるとおいしい)、ショートパスタのミルクスープ。
これはかなり癒しの味です。昨年エジプトで作ってみたときはうまくいかなかったけど、今回はまとまりました。
野菜を最初に水煮して、火が通ったところでコンソメ(エジプトではマギーとよんでます)、ショートパスタを投入。パスタがゆだったところでミルクをいれて、煮立ったらおしまい。
水煮の段階で、今回は胃腸によいというハーブティーのティーバッグ、「キャラウェイ」も二つばかり加えてみました。こういうハーブティーのティーバックは、非常にたくさんエジプトに売っております。
あと、ヴァイオリンの先生のところで、いつもはエジプトお決まりのシャーイ(あったかくて甘い紅茶)なのですが、なぜか中国茶の、かなり極上なやつがあって、漢字がかいてあって奥さんが「これどうすんの?」と持ってきたので、入れ方をみせて、できれば砂糖なしで飲むといいですよー(でも入れるんだよね…)とすすめて自分も飲んだら、これがかなりよかったです。やはり熱いお茶、これも少しだとおなかを暖めて調子回復に役立つようです。余談ですが、奥さんたちには中国茶のよ~い香りというのは、まったくピンとこないようでした。
エジプトで食べてはいけないもの、
要注意なもの、としてあげられる筆頭が、
生水、ですね。
水道水は、塩素が強くて不味い、ということをのぞけば、そんなにヤバい感じもないです(ただし、ため水のばあい環境によりますな)が、安全をとってペットボトルの水が安心ですな。
ホテルやカフェでも、ペットボトル入りの水はサーブしてくれますが、このばあい、封が切れていたらそれは「(どういう状況でかわかりませんが)使ったペットボトルに水道水をいれて、(しかもしばらくの間)保存してました」という可能性がでてくるので、要注意ですよっ。容器のコンディションや保存状態によっては水道水をそのまま飲むのとはくらべものにならないリスクがあるようです。
ジューススタンドのジュース、氷、私はこれらであたった事はないです。
でも、エジの子たちも、ここは大丈夫かどうか、というのは何気なく目を光らせているようで、
このメニューは時々「毒」(おなかを壊す、の意味)なことがあるから、何度か飲んで大丈夫そうだと思ったスタンドでたのむ、とかいっているメニューもありました。
ファーストフードのサンドイッチ、
これは回転のよいところで頼むのがよいですよ。
人がいつも並んでいるようなところ。
特にシャワルマ、つまり肉の挟まったヤツは、削った肉をためていくので、底の方の肉が…時々いっちゃってることあるようです。
ターメイヤなどの揚げ物も、揚げ油がいっちゃってるとか。
まずは肉はやめて野菜系のサンドイッチで様子を見るのも手です。
とにかく人がたくさん買っているところがよいですよっ。
市場やその辺にでている八百屋さんたちの品物は、
よく見極めてよさそうなやつを買えばだいじょうぶ。
でも、痛むのもはやいので、さくさく消費した方が良さそうです。
茄子、ジャガイモ、人参、トマトはすばらしいですよ!
果物では、今回感動したのはスイカ、プラム、サクランボ、オレンジ、マンゴー。
まだまだ未経験ですが、ももとかも美味しそう。
こういうのはスーパーより断然路面点が美味しいです。(キロ買いを恐れなければ、ですが)
街の店の魚や肉は、チャレンジした事なし。
チュニジア同様、スーパーには発泡スチロールの上にパックされた切り身、冷凍品などが売ってます。これも自分では買った事ないですが、人の買ったのをごちそうになりました。
このあたりは、やはり地域によって手に入れられる場所、手に入れられる品物がかなり違ったり、偏ったりするので、「美味しいのどこで手に入る?」と地元で暮らすのが長い人に聞くのが一番のようです。
高級料理店の食事は、安心だし、美味しいし…
と、いうところで、日本と同じ感覚で食べそうだから、私の場合要注意。
トラディッショナルなエジプトのご飯は、実はかなりバターがしっかり使ってあるそうです。
油脂+冷たい飲み物(高級料理店とかナイルクルーズとかにはお酒もありますからね…)…これはまさに、疲労した胃腸がギブアップするケース。美味しいからって調子に乗って食べるなヨ!と私は自分に言い聞かせる事にしています。油の問題は結構侮れなくて、チュニジアでは、(私は全然平気でしたが)オリーブオイルが体に合わなくて、おなかを痛めている人もいたようです。チュニジアは日本のサラダ油に該当する使用頻度のものがオリーブオイルです。エジプトでは日常的な調理油はコーン油とヒマワリ油がポピュラーのようです。バターをしっかり使うのは、「お母さんの味」だと友人は言ってますから、もしかしたらエジプトもすこしヘルシー志向になりつつあるのかもしれません。
私が具合悪くなったとき、スイスに出張に行っていたザイトゥンの友人がちょうど帰ってきて、やはり同じような症状になっていました。スイスでは、会議にアジア人が多くて毎日毎食魚ばっかりだったそうな。これで彼女は具合が悪くなったそうです。
エジプト人も日本人も、食環境が変わったらやっぱり胃腸もびっくりするのは同じなのですな。
というわけで、エジプトで食べてはいけない、ものというより、
環境が変わった事による(とくに未経験の暑さなど)体の変化の影響が、私には大きいみたい、
というお話でした。
皆さんも、「あれ食べて大丈夫かな?」とか食べ物に神経質になるのも大事ですが、
まずは体の調子に耳をすますのを第一にして、胃腸がギブアップしない程度にエジプトのフードライフを是非是非エンジョイしてくださいまし。
あ、旅のお供にビフィズス菌、国内外を問わずこれは結構おすすめでございます。