年末。
地元の駅の近くのお店(多分洋服のお店)にいくと、月琴のようなものがウインドーにディスプレイしてあった。

そのあと、私はまたそのお店に用事があっていったのだけど、
女主人が留守をしていて、中年女性客一人のみがお店にいた。
もしかしたら男性マネージャーみたいな人もいたかもしれない。
ふと見ると月琴らしきものが袋にいれられて、もう持ち帰るようになっておいてあった。

私はとっさに、その月琴を引き出しのようなところに隠し、
その店にいる人の隙を見計らって持ち帰る。

それから少し時間が経って、自宅。
あの店の用事は、まだすんでいない。
女主人に何かのお礼の品を、メッセージと一緒に届けたいのだが。
その品物も、茶色い紙できれいにラッピングし、カードをつけて包装してあるが、まだ届けていない。

そして月琴も手元にある。
それまで弾く機会がなかったが、ふと自分がそれを持ち帰ったことを思い出して、袋から出して弾いてみる。
月琴とはいえ、竿が結構長く、フレットがないかと思いきや竿の溝に、溝からはでないようにだがフレットのようなものもいくつか埋め込まれている。そして、弦は二本程度だと思っていたが、5本くらいはある気がする。ボディは月琴のように完全に丸ではなく、すこし四角に近い形をしている。
びよん、びよん、という、サワリの音とともに鳴り響く、心地の良い音。
私がまずそこで思ったのは、昔はこんな楽器を、一人で弾いて、その響きを味わうような時間が流れていたのだ、それはなんて素晴らしいことなのだろう、ということ。

それから、ふと、
私はこの楽器をこっそり持ち帰ってしまったが、一体どうやって返すのだ、ということに思い至る。
もしかしたら、年末に家に持ち帰って、練習するために包んであったのかもしれない。
その楽器が消えてしまって、女主人はひどくがっかりしたかもしれない。
私がうっかり誘惑にあらがえず持ち帰ってしまったことを、
きっとひどく怒るだろう。
一体自分はなぜこんな大それたことを全く考えもナシに、そして無計画にやってしまったのだろう。

とにかく、家で弾くのは、月琴でなくて、ウードでいいな、
昔の人のように、一人で弾いてその響きを楽しむ時間を持てばいいのだ、
等と考えつつも、
大それたことをしてしまった、ということに気がついて、どうしたらいいかを必死で考えている。

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そんな夢。
昨日はもう、死ぬほど疲れて、何もできずに寝てしまった。
朝も一時間ほど寝坊してしまった。