火の通ったイクラって、召し上がったことあります?

かつてM駅の近くのやっす~い飲み屋の打ち上げに、遅れて参加した時のこと。
まだ冬でした。冬と言えば鍋よね。鍋
で、鍋の残りがあったのですよ。
どうも北海道系の鍋らしく、鮭魚の切り身とか、そんなモノの残骸が入っておりました。
と、その中に、奇妙な球体上の白っぽい物質が。
ビービー弾?あるいは、何か薬がまちがえて落下?
というような、非食物系の外見の球体が、ちらほら。

興味をそそられて、取り皿にとって、おそ~るおそ~る、口にしたところ…

それが、まさに、火の通ったイクラだったんでございますよ。

言うなれば、まぁタラコの一粒が巨大化した感じとでももうしましょうか。
ついでに、タラコに宿る、磯の風味ともいえるような幽かな生臭さ…
あれは、塩気とうまみのバランスによって、魚卵のおいしさとして認知されておると思うのですが…
あ、この場合明太子とかではなく、焼きタラコを想像して頂きたい。
あるでしょ、そういうなんとはなしの生臭み、でも、これがタラコだよねー、オッケー、みたいな。

その、生臭みが!巨大化、しかも火を通すことによって、MAX!とも言える感じですべてを支配していたのでございます。

そこでむくむくと私の頭に迫ってきた疑問は。
なんでイクラを鍋にいれたんじゃぁ~!
ということでございました。
生ではヤバい商品だったのかもしれません。デモですな。暖めると、匂いというのは、倍増するのでございますよ。アロマテラピーだって、あっためて香りを広げるではありませんかぁ~!
火を通すということは、さしずめ、イクラの生臭をアロマっているようなもんでごぜーやすよ!
イクラの生臭アロマ鍋!
その夜私は、
「なんでなんだ~」WHY
「なんでなんだ~」WHY
と繰り返しながら、その生臭イクラを、一粒ずつ食べては、「この生臭さは、さっきの一粒に限ったモノではないのか?きっとそうだ、そうに違いない、次の一粒はきっと、鍋に入れてしかるべき根拠がある味であるに違いない!」というはかない希望にすがるのでした。
ま、10粒ほど食べて、ようやく
「なんでなんだ~!」が、問いかけから確信と怒りの叫びに転じましたけども。爆弾

ま、東京ですからね。
はるばる空輸されてきた東京のイクラなんかを鍋に入れちゃぁダメなんかもしれません。そういうことなのかもしれまへん。
北海道北海道のどなたか、新鮮なイクラを鍋に入れるとオツなもんですぜ、という方、是非レポートを。

そんなことを思い出しつつ。

先日の夜更け、ナニを血迷ったか、また24時間スーパーで、衝動買いをしたんでございますよ。「イクラの醤油漬け」っつーやつを。
なにせ、スーパーですからな。しかも夜更けですからな。鮮度なんて、あったもんじゃーございません。
一般的に、ワタクシ、夜更けにくたびれた状態で店で買い物をした翌朝、
買い物袋の中身を確認して
なんでこんなもん買っとんじゃぁ~!むんく
と、前夜の自分に向かって叫ぶようなことが結構ございます。

イクラはそこまではいかないものの、けっこう、自分の動機が疑われるセレクトであることは間違いありません。だって、自分、あんまりお家で白いご飯なんてたべないもん。晩酌もしないもん。
どーすんの、これ。

というわけで、2日くらい放置。家のヒトに見つからないように、冷蔵庫の奥の方に隠しましたとも。

でもね。

もう一個あんのよ、どーにかしないといけないモノが。
それはね…先日ブログにアップした「サーモンとアボガドの…」で使った、ディル。

何日経っとるんじゃ~

昨日の夜の段階から、さすがにこの二つをそろそろどうにかせねばならないという前向きな方向にようやっと頭が切り替わりはじめまして、結果、今日一つのメニューを考えだすに至りました。
タイトルメニューでございます。

ですが、それにあたっては、かつての鍋での生臭アロマによるトラウマがフラッシュバックしてくることは避けられまへん。イクラに僅かなりとも火が通ることは、断じて避けたい…!
(でも、ご飯として冷たいパスタは今食べたくないのじゃ!)

結果、「生温い」イクラとディルのパスタ、ということで。ふー。ためいき

やはりね~、スーパーのイクラの醤油漬けは、いまいちでっせ~
回転寿しのイクラよりさらにちょっと劣る感じよね~
しかもディルがね~先端部の辺り、冷蔵庫の中で、晩秋の枯れ草の雰囲気を帯びてたからね~

でも、これは、ガーリックオイルであえておくことにより、カナーリ向上しました。ビバガーリック。
是非、新鮮なディルと、高級マーケットやデパートでイクラをお買い求めの上、お試しいただくことをお薦め致します~てか、私が試したいがなぁ~

メモ材料
イクラの醤油漬け(だが、スーパーで購入したのは、ほとんど醤油は感じられませんでした。塩けはあり)、ガーリックオイル、またはエクストラバージンオリーブオイル(イクラ用とパスタ用、二度使います)、ディル、パスタ

メモhow to cook
1、ディルは細かく葉っぱをばらしておく

2、鍋に塩入りの沸騰したお湯でパスタをゆでつつ、イクラにオイルをまぶしておく。(ちょっとでよい)

3、ゆであがったら、お湯を捨て、パスタに別途オイル(ディルはバターにも合うので、お好みでバターでもよいのかも)と細かくしたディルをまぶしてからめる。
※ここで、けっこうよくまぜまぜして、あら熱をとっておくと、イクラが生臭アロマされるのが防げますのでございます。
きっと。
※冷たいのが平気な人は、もちろんゆであがったパスタ(この場合は細めがいいかもね~)を氷水で冷やして作るのも有りでございます。
※ゆでたお湯、完全にきりすぎないで、ホントに気持ちすこ~し残しておいた方がいいかも。

4、最後にイクラをのせる。このときてっぺんにディルの穂先など飾るとおしゃれなので、ディルはパスタにまぶす前にちょっととっておいてもいいかも。


以上、超廃物(というかセレクト間違ったお買い物)と残り物利用のコラボレーションでございました。
だれか、完備した材料で完成系を追求してレポート求む。
本当のところ、どこまでこのメニューがおいしくなるのか、知りたい~…ような気がする…かも…しれない…台風