ピッチャー投げた!
バッター打った!
打った瞬間にホームランになるとわかるアレ。
打者も打った瞬間にはバットを放り投げ、両手を上げてゆっくり歩き出している。
家族で野球を見ている時のはなし。
うちは祖父、父が熱狂的の1、2歩手前くらいの阪神ファンで、テレビで阪神の試合があれば、問答無用でチャンネルは野球になる。
試合が長引いてテレビ放映が終わっても、じいさんはラジオで試合が終わるまで聴いている。
そうやってテレビを見ながら晩御飯を食べている。
で、見ていると、たまにやってくる、打った瞬間にホームランとわかるアレ。
もしくは、三塁にランナーがいてるサヨナラのチャンス時に、綺麗に三遊間
を抜けるヒットを打ったり。
その瞬間、みんながおぉッ!ってなるが母は違う。
1人「アカーン」って言う。
いやいや、今のはホームランってわかるやん、みたいな話になっても、そんなん分からへんやん、と返ってくる。
母はこう言う。
最初からアカンと思ってたら、入ったときに喜びが増す。最初から入ると思ってて、入らんかったらショックが増す。だから、最初はアカンと思っていた方がいい。ちゃんと点が入ってから喜べば良いんや。
と。
なんでも最初から期待すんのはアカン。
そんなことを言う。
得てして人とは期待してしまう。
宝くじなんかがそう。
買わなきゃ当たらない宝くじだが、買っても当たらないのも宝くじ。
せいぜい当たっても数万円。
宝くじを買う人は、1億当たるかも?という期待を買うとかなんとか。
だから、オカンは宝くじとかギャンブルの類が嫌いである。
しかし、不幸にも実家の目の前はパチンコ屋で、親父はパチンコ好きと言うね。
得てして人とは期待してしまう。
こんな言葉がある。
10人中9人は凡人だか、10人中9人は自分のことを凡人と思っていない。
自分は10分の1と期待してしまう。
子供の頃、自分が死ねば世界が壊れると思っていた感覚に近いかもしれない。
でも、実際は10人中9人どころか、100人中99人、もしくは1000人いてたら999人は凡人かもしれない。
でも、凡人でもいいと思う。
他の10分の1、100分の1、1000分の1が分かるのであれば。
そんな気がする。