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いよいよバンクーバーに出発です。
ところで、後でバンクーバーで友達になった子から聞いたのですが、普通はワーキングホリデーの説明会みたいなのに参加するらしかったのですが、ビザを取ること以外は何も調べていなかったのでそんな説明会があったことも知らず、告白するとバンクーバーがどこにあるかも良く分からず、地図も持たずにカナダに行きました
その上、最初にステイさせてもらうことになっていた彼のご両親の家に行くこと以外は全くノープランでした。
そんな状態なのに全く不安がなく、まぁ不安があったら事前に色々調べると思うので、調べてない=不安がないとも言えますが、そのくらいアホで「いまこの瞬間」のことしか頭にありませんでした。
バンクーバーへは大韓航空を利用しました。
その当時、一年オープンのチケットが一番安かったからです。
ソウルの金浦空港でトランジットし、バンクーバー行きの飛行機に搭乗しました。
隣の席には日本人の女の人が座っていました。
この人、機内サービスの「ビーフ オア チキン」レベルの英語も分からないくらい英語ができない人で、おせっかいながら横から口出ししました。
それをきっかけに話し出したところ、これからバンクーバーに留学するとのこと。
「英語わからんのに留学ってこの人大丈夫か?」と思ったのですが、どうやら語学留学なるものがあるとのことでした。
「なるほど・・・そんな方法もあったんか・・・」と思ったくらい世間知らずのアホだったわけです。
彼女が言うには、金浦空港でウロウロしているわたしを見かけていたらしいのですが、腰までの長い髪にインド綿の服を着ていたので「あの子はきっとネパールに行くんやろな」と思っていたそうです。
バンクーバーの空港に着くと彼女のホームステイ先のお母さんがお迎えに来られていました。
彼女を交えてお母さんに挨拶し、「じゃ、またね」と言って連絡先も交換せずに別れました。
お世話になる予定の彼のご両親がビクトリアアイランドなるところに住んでいるとのことだったので、アクセス方法を聞こうとインフォメーションを探していたとき、ホームステイ先のお母さんが走ってこちらにやってきました。
お母さん「ちょっと待って・・・。彼女、英語が話せないからコミュニケーションが取れないのよ。一緒に来てくれない?」
わたし「でもなぁ、行くとこあるからなぁ・・・」
お母さん「どこに行くの?」
わたし「ビクトリアアイランド」
お母さん「わかった。一緒に家まで来てくれたらフェリー乗り場まで送ってあげるから、お願いだから一緒に来て」
わたし「ほんま?送ってくれるん?ほんなら一緒に行くわ」
*英語です。
こうして、アクセス方法を調べる必要もなくなり、その上にフェリー乗り場まで送ってくれるという約束を取り付けて、飛行機で知り合ったHさんと彼女のホームスティ先へとついて行ったのです。
ここでもアホ故のミラクルです。
Hさんのホームスティ先でお茶とおやつを頂きながら談笑して、フェリー乗り場まで送ってもらいました。
とにかく、何にも調べていなかったので、フェリーでどのくらいの時間も分からず、ビクトリアアイランドに着いたときにはすっかり夜が深まっていました。
フェリー乗り場では彼のご両親が心配そうに待っていてくださいました。
「しまった!待ってくれてはるやん・・・」
彼の父「リカ!心配したよ~大丈夫だったかい?」
わたし「ごめんなさい・・・。飛行機で知り合った人が困っていたからついて行ってあげたの」
彼の母「まぁ、それはいいことをしたわね。さぁ、お家に帰りましょう」
*英語です。
こんな感じでイギリス出身の彼のご両親は本当に良い人達でした。
ちなみに、彼のご両親とはその前の年に日本に来られたときに対面済みでした。
いよいよバンクーバー生活(最初はビクトリアですが・・・)の始まりです!
つづく・・・。