私の好きな本Ⅲ 漫画編 | MARIA MANIATICA

MARIA MANIATICA

ASI ES LA VIDA.




新作はあまり読みませんが・・・だって面白いものがあまりないし・・・
漫画歴はとても長くて、小学校入学前に近所の6歳上の、よく遊んでくれた
お姉さんの家にたくさんあったことが最初の出会いでした。
当初通っていたピアノ教室も、待合に漫画がたくさんあってそれが目当てで
通っていたといえるかも。
それこそほぼ半世紀近いおつきあいなわけですねえ、やれやれ。


「ラヴァーズ・キス」

吉田秋生では一番好きな作品。
クールで美しいハードボイルド「BANANA FISH」や「YASHA」も、
姉妹の日常を描いた、現在も継続中の「海街」シリーズも、
いずれも皆良いけれどもやはり私は「コレ」しかない。
なぜこれほど好きなのか、いろいろ考えてみるけれど
多分、登場人物たちの精神性の高さみたいなところかな、と思う。
美しいお話です。
先ほど感想を書いた村上春樹の「我らの時代のフォークロア」などの
読後感に通じるものがあって、読み終えた後はしばし魂がそこここをさまよってしまう。


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「高円寺あたり」

若い方はご存じない漫画家さんだと思います。
私が小学生のころにすでにベテランの一人だったと思う。
美しい絵で素敵なラブコメを描く方でした。
フィフティーズ風のアメリカの青春なんて、
子供のころから海外志向の強かった私にはとても魅力的でした。
この作品はかなりあと・・・多分、作者60歳前後で描かれたものじゃないかと。

一女子高生が、母親の再婚を機に家を離れ、親戚宅に居候しながら
女性としての自立に目覚めていくお話。
一見たおやかな主人公が、人間関係に苦しみ揉まれながらも
自分の生き方を模索していく姿にとても共感しました。
決して「男なんて何さ!」というウーマン・リブ的なものではなく
…私もそういう考えは持っていませんし…人間としていかに誇りを持って
生きていくかということで、多分こういう作品は今どきの漫画家さんには
決して描けないものだろうと思います。


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「プライド」

一条ゆかりも古い漫画家ですが、今でも現役の怪物みたいなお方。
作品は全部持っているし、エッセイもかなり読んでいます。
何しろ彼女の作品を読むと元気になれるからね。
でも、今まで一度も彼女の作品に感動したことはなかった。
そんな中、この「プライド」です。
美貌の主人公・史緒のやはり高い精神性が好きでしたね・・・
私って漫画にもこういうものを求めていたんだわ、と今気づきましたが。

史緒も良いけど、一条ゆかりのポリシーと思われることを
要所要所で的確なアドバイスとして語る夏子ママのセリフも良かった~。

プライドって日本語的にはなんとなく「プライド高いヒト」って感じの
使い方をして、あまりいいイメージじゃないけど、要は「誇り」です。
人として恥ずかしいか、恥ずかしくないか・・・それを頭でわかるだけで
済ませない。とても重要なことですね。


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「あしたのジョー」

もちろん昔からアニメを見たり、週刊誌でもとびとびに目にしていましたが
通して読んだのは昨年初めてでした。
感動のあまり3回ほど繰り返して読んでしまった。
これも精神性の高い作品で、言葉で語らずして絵で語る・・・という作風も
すばらしかったな。
映画の山ピー・ジョーもとても良かったけれど、この原作の壁は相当に高いですね。


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「戦争論Ⅱ」

いろいろ物議を醸した作品ですが、大変な力作だと思います。
前にも書いたことがありますが、私の祖父はC級戦犯として
公職を奪われました。
そのことについては、私はそういう時代だったのだから仕方ないと思うし
祖父が戦争に加担して許せない!などと責める気持ちも全くありません。
ただ「戦争=悪」として思考停止していた私自身を動かすことになった
ある意味、記念碑的作品でもあります。

漫画とはいえ文字が相当多く、質量ともに読み終えるまでは結構ヘビーです。
そして内容も絵もかなり過激なのでついついひきずられそうにもなります。
が、決してこれを鵜呑みにするのではなく、裏付けや正誤を確認しながら
個人として戦争を考えていくきっかけとするのならば、とても優れた作品だと思います。


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そして萩尾望都ですが、この方は別途カテゴライズしようと思います。
今日は結論出せず・・・どうも書きながら気づいた私の漫画の選択基準に
とらわれてしまって、思っていたものと違うものを選んでしまいそうなのだ。

くらもちふさこ、池田理代子などは今でも未読のものがあれば買ってきて読んでいますし、
漫画家としての好き度は、先に挙げた一条ゆかりや西谷祥子さんよりもずっと高いと思う。
読んだ量も全然違う…にもかかわらず、この作品!となるとちょっと違うのですね。

未完のままの、今や名作と言うよりも迷作と呼びたいような「ガラスの仮面」についても
思うことは尽きませんが、とりあえず好きな漫画編はいったん終わりにします。
萩尾望都~!といつも絶賛している私にしては、意外な選択と終り方となりましたが
上記の作品、いずれ劣らぬ名作であることは間違いないと思います。