このところ忙しくて、本を読みたくても読めない日が続いてしまった。
というわけで少々時間がかかったけど、本日読了。
英文についての解説は相変わらず懇切丁寧で面白い。
ちょっと親切すぎるきらいはあるけど、私にはありがたい。
ただ、今回もまた対談がふたつも。
もうそろそろこれはいらないな~と思う。
もともと解説書みたいなものは読みたくないと思っているんだけど
あまり押し付けがましさもないように思えたし、
こんなふうに素人が考えもしないようなアプローチもあるんだと
感心したりもしてはいたのは確か。
だけど、本当にそろそろもう結構です!という感じ。
それから、前号からの続きで中国とベネスエラからの留学生であり
村上春樹の研究者でもあるふたりが加わっての対談の中で
「英語はずるい」という発言が気になった。
多分、意図するところは「うらやましい」ということなんだろうけど、
「ずるい」って言葉は私はとても嫌いな言葉なので、
それが今回の号への私の評価を随分下げているのも正直あるような気がする。
日本人自体でさえも、自分より先んじていい思いをした人に対して
「ずる~い!」なんてことをよく言う方がいるけど、ずるいってのは
誰かを出し抜いてその人だけがいい思いをしてしまった場合に
使う言葉で、いい意味合いは持っていないと私は認識しています。
日本人でもそうなのだから、外国人留学生の誤解ぐらい・・・って
ことになるのかもしれないけど、テキストに残さなければ良かったのに
・・・気の毒この上ないと思います。
それでも各国でどんな読まれ方をしているか(特にスペイン語圏)を
垣間見ることができたのは良かったけど。
でも、冒頭にジェイ・ルービン(村上作品の英語圏の翻訳者の一人)さんの
翻訳についてのテキストを音声で聞いた話が書いてあったけど、
私としては、そちらを掲載して欲しかったような気がする。
もちろん訳付きで、ですが。
春樹トリビュートの短編は羽田圭介氏。
どこかで聞いた名前だと思っていたら、あの恐ろしくも面白かった
「黒冷水」の作者でした。
NHK ラジオ 英語で読む村上春樹 2013年 07月号 [雑誌]/NHK出版

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「空飛び猫」シリーズの4冊目も読んだ。
いろいろ思惑ありそうなストーリーも良かったけど、
やはり村上春樹の解説や注釈が良かった。
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