小学生の頃、りぼんに6カ月連続で一条ゆかりの書き下ろし漫画が
別冊付録になっていたことがあって、もちろん全部揃えて結構
長いこと持っていた。
その後、処分してしまったことを後悔していたけれども、
2~3年前に文庫になっているのを発見して購入。
今は当時の6冊分を全て読み返すことができます。
6冊の中でも特に印象的だったのは、この文庫のタイトルにもなっている
「摩耶の葬列」そして一緒に収録されている「クリスチーナの青い空」。
あとはもうひとつの文庫に収録された「春は弥生」の3編で、これらは
今になってもあらすじを覚えていたほど印象的なものでした。
一条ゆかり・22歳頃の作品ですが、とにかくこの方は絵がうまいし、
何といってもセンスがいいです。
不思議なことに、大好きな漫画家とは今も昔も言えないのだけど
絶対に楽しめるので、外せない作家だとは思っています。
この感覚ってなにゆえなんだろう?
でもとにかく読み返してみて、あまりのうまさに改めて唸っちゃいました。
特に絵は一時期妙に面長になってバランス悪かったけど、
この頃の絵はすごくいい感じでした。
「おとうと」
ゆかりん作品にはよくある、姉弟間の恋愛感情のお話。
私はあまり好きじゃないけど、コミカルな作品としても
この作品のようにシリアスな作品としても、ゆかりん作品では
よく取り上げられるテーマですね。
自分の兄弟を、家族愛以外の感情で愛するってのはなんかすごい・・・。
ある意味ナルシストなのかもしれない。
この手のゆかりん作品を読んでいると、舞姫って
一条ゆかりが描いていてもおかしくないな、って思っちゃう。
「クリスチーナの青い空」
スペイン内戦がテーマでした。
当時は小学生だったし、スペインが、ドイツが、イタリアが、
ましてやファシストが・・・なんてことがわかるはずもなかったし、
当然、スペイン人同士が戦う理由ももちろん知らず・・・だったけど
やはりこれは相当印象的な作品で、いくつかのセリフは覚えていた。
今は、愛する人を守るために愛する人を残して戦いに行くというのは
私なりにわかるように思うけど、あの頃は、このまま一緒にいれば
幸せになれるのに、なぜそれを振り捨てていくのか、よく意味がわからなかったな。
「摩耶の葬列」
これは6作品の中で最も印象的な作品だった。
よく言われることだけど、一条ゆかりのラブコメはともかく
この手のドロドロ劇が、なぜあのりぼんで許されていたのかが不思議。
でも、当時はドロドロなんてことは多分わかっていなかったからだろうけど
そんな風には感じていなくて、それよりも運命の不思議や残酷さみたいなものに
ぼーっとなっていたと思う。
麻耶がナイフで腕に傷を付け「私にだって赤い血は出る」と涙するシーンは、
とにかくかっこいいセリフと絵として、ものすごく印象に残っていた。
こういうセンスは、やはりほかの漫画家さんにはなかったですね。
当時だと、弓月光、もりたじゅん、土田よしこ・・・あのあたりか・・・
皆さん個性的だけど、ファッショナブルなかっこよさと言えるのは
この方だけだったと思うな。
摩耶の葬列 (一条ゆかり異色長編傑作選) (集英社文庫―コミック版)/集英社

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こちらも読んだ。もう最近私は大島弓子が全然ダメ・・・。
なのに今回、同じ本が2冊あることに気づいた。
家の本棚のあちこちで見かけると思ったら・・・私にはよくあることですが。
ほうせんか・ぱん (白泉社文庫)/白泉社

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