ものすごく昔に観た映画だけど、退屈だったという記憶しかなく
もう一度見ようという気になかなかなれずにいたのですが・・・。
ベニスで出会った美少年に心を奪われて、彼をつけ回す初老の音楽家。
一切言葉を交わすこともないのに、音楽家の想いと妄想は高まるばかり。
やがてペストが流行り始め、老音楽家も発病してしまう。
体力も気力も失われてもなお、少年の姿を追い、そして見つめながら
死んでゆく音楽家。
日々美を追求してきた老音楽家にとっては、生まれながらに完璧な美を
もっている美少年・タジオは驚きであり、憧れとなったのでしょう。
決して、色恋沙汰ということではなく、あくまでも美の追求ゆえに
理性を失い、ストーカー的な行動に走ることになったんだろうと思います。
美容室で美容師が施した化粧と染毛後の自分を、鏡の前でポーズをとって
満足げに見る主人公の姿は何とも言えない気持ちにさせてくれました。
汗で化粧が流れ落ちて醜い姿で死んでいく老音楽家だけど、
タジオのおかげで幸せな夢もたくさん見たのでしょう。
でも彼と彼の持つ美を自分のものにはできはしない・・・
本当に残酷な仕打ちですよね。
う~ん、小手先じゃない美の追求って、凡人には理解し得ぬものなのね!
美少年は確かに美しかったけど、それよりもワタクシと致しましては
あのクラシックなホテルやそのエレベーター、そこで過ごす人々、
石畳の街、石造りの建物、躾の行き届いたホテルマンたち、
絶妙の距離感を持ってつながるひと夏だけの人付き合い・・・
そんな諸々の麗しい情景たちに、もぉ~ぉ、なによりも参りました。
素晴らしいです♪
そしてずっと流れる音楽もまた。
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20年以上前に買って持っているけど、未読である。
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